ユビキタスは、無線LAN内蔵電源タップ「Navi-Ene Tap(開発時名称:iRemoTap)」の販売開始と、“電力の見える化”を実現するクラウドサービス「Navi-Ene」の正式運用の開始を発表した。専用のWebサイトおよびiPadアプリからコンセントごとの消費電力量の確認や電源オフ操作が行える。
ユビキタスは2012年9月27日、無線LAN内蔵電源タップ「Navi-Ene Tap(ナビエネタップ/開発時名称:iRemoTap)」の販売開始と、“電力の見える化”を実現するクラウドサービス「Navi-Ene(ナビエーネ)」の正式運用の開始を発表した。Navi-Ene Tapの販売価格は、税込み2万9800円である(注)。
今回の新製品・サービスに関する取り組みは、“Internet of Things”時代の到来を見据えた同社ビジョンに基づくもので、2010年後半より実用化に向けた開発や、他社との協業などを進めていた(関連記事1)。当初、2012年5月の販売・サービス開始に向け、展示会などでそのコンセプトや試作機によるデモが披露されてきたが、法規制(PSE制度の変更)などの影響により販売が延期。このたび、ようやく正式リリースの運びとなった。
Navi-Ene Tapには、同社の組み込み機器向け統合無線LANソリューションパッケージ「Ubiquitous AIR NOE Solution」を組み込んだ無線LANモジュール「YCSCSA2SAA01」(ルネサス エレクトロニクス販売)が搭載されている。
4つあるコンセントの口に接続された機器ごとの消費電力量(Wh)を測定し、その情報を無線LAN経由でインターネット上のクラウドサービス(Navi-Ene)へとアップロードする。ユーザーは、Navi-Ene専用のWebサイト(http://www.navi-ene.com)およびiPadアプリ「Navi-Ene App for iPad」(AppStoreにて無償公開)を通じて、機器ごとの消費電力量を、時間、日、月単位で確認したり、遠隔電源制御による電源オフ操作などを行ったりできる。
今後は、Navi-Ene上で管理されている機器をグループ化したり、利用用途に合わせたテーマごとに消費電力量を表示したりする機能や、電力の見える化を楽しく続けられるためのコンテンツサービスの提供を予定している。さらに、Facebook、TwitterなどのSNSとの連携機能を追加する計画だという(有料オプションサービス含む)。その他にも2011年に協業を開始したSassorとともに、ユーザーインタフェースの向上やサービスの拡充・連携などを進めていく考えだ(関連記事3)。
なお、同社は、Navi-Eneをエンドユーザー向けに提供するだけではなく、事業者向けのOEM提供や企業向けシステムソリューションとしても展開していくという。また、将来的にNavi-Eneのインタフェース仕様を公開するなどして、開発パートナーを拡充しながら、サービスプラットフォーム事業の拡大を目指す。
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