今回は、この連載ではまだ登場したことがない3次元CADを使用します。ご登場いただくのは、「Autodesk Inventor」(以下、Inventor)です。「ダイレクト祭」の際には、「Inventor Fusion」を使用しましたが、今回はその“親”ともいえるInventorです。
ちなみに、今回私が使うSpacePilot Proには液晶画面が付いていて、ファイルを開いたりすると、ファイル情報などがそこに表示されます。
まずは3次元マウスを使わないで、普通にグルグルしてみます。
まあ、これが普通の動きかなと思います。普段、この操作に慣れているので、問題はないのですが、ズームイン・アウトの際に“カクカクしている”のが分かります。使用しているマウスの問題かどうかはおいて、マウスのホイールによる“カクカクっとした動き”になっていて、ズームが連続的にできていません。ちょうどよいズーム位置で止めづらいのも悩ましいところです。
次に3次元マウスを使用する場合ですが、こちらは連続的かつスムーズな動作に見えます。
もちろんまだ使い慣れていないので、ちょっと不安定なところもありますが、使う前に想像していた以上にスムーズに3次元モデルを動かすことができています。
で、使ってみて思ったんですが、マウスの扱い方は、実際にそのオブジェクトを手に持って、グルグルと回したり、手元に引いたり、向こう側に押したり、上下左右に動かしたりしてみる……というそんな感覚で操作してみると、違和感がないようです。
しかし、実際のシチュエーションというのは、グルグルしたりパンしたりするだけではありませんよね。動かしながら目的の要素を選択する、あるいは寸法や角度などの数値を入力するなど、複数の異なる作業を同時に行うわけです。
では、ここから実際の作業を始めましょう。伊予鉄模型のモデリングをする中で、個人的に最も面倒に感じたのは、「Autodesk 123D」を使っていたがために、扉を複製するときに、フィーチャ単位で選ぶことができずに、その扉を構成する面を1つ1つ選ばなければならないということでした。扉を構成する面を漏れなく選ぶためには、グルグルとズームイン・アウトを頻繁に繰り返さなければなりません。実際、伊予鉄モデリングのセミナーをしたときも、このあたりで時間がかかっていたように記憶しています。
もっとも今回は、あのときのように123DではなくInventorなので、フィーチャ単位で選択ができるので、それだけでも作業は結構楽になりました(笑)。とはいえ3次元モデルをグルグルしながら選択するときの手間自体は、なくなったわけではありません。
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