不具合情報から再発防止策や設計ノウハウを正確に作成するためには、不具合の根本原因を客観的に分析し、説明できることが重要です。そのために便利なツールとして、「ロジックツリー」という手法があります。
発生した事象や問題を出発し、「なぜ?」を複数回繰り返すことで真因にぶち当たる分析手法を「なぜなぜ分析」といいますが、コンサルティングツールとしては、ロジックツリーがこれに相当します。ロジックツリーを使って、不具合事象を真因分析した例をご紹介します。
この不具合事象は、トナーの定着不良の原因が温度センサーによる制御異常に原因があった例です。真因分析を行うと、複数の絡み合った要因を解きほぐすことができます。温度センサーの制御異常からは、3つの視点(機構設計・制御設計・調達)で分解しています。また、調達についても3つの視点で分解し、原因を探っています。
これはロジックツリー作成でよく利用する、「MECE(もれなし、ダブリなし)」の考え方です。前半部分の(機構設計・制御設計・調達)は、製造着手前のプロセスという意味で網羅、また後半部分は「計画・実施・確認」で網羅しています。このようにツリー状にMECEに要因分解していくと、モレなく、ダブリなく真因を特定していくことができます。
ポイント1:ロジックツリーとMECEを使って不具合の根本原因を特定
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