複雑な流体シミュレーションが、スイスイはかどる3次元混相流解析ソフトウェア「u-FLOW/AG」発売

» 2007年11月29日 00時00分 公開
[小林由美,@IT MONOist]

 みずほ情報総研は、2007年11月29日、次世代流体解析ソフトウェア 「u-FLOWシリーズ」の最新バージョンである「u-FLOW/AG」を発表した(2007年11月より、すでに販売開始している)。「u-FLOW/AG」は、AMR法(適合細分化格子法)を用いた3次元混相流解析ソフトウェア。「AMR法を採用したのは、業界初」と同社コメントにある。この解析法は、複雑な流れとなる気体と液体の境い目の解析などに有効だという。

 AMR法による解析であれば、変化が小さい個所に関しては荒い格子を適用したり、逆に変化が大きい個所の格子では細い格子を適用したりなどが可能であるため、複雑な流体解析の計算を効率化でき、マシンに掛かる処理負荷を軽減できるとしている。

 例えば、3次元の自由表面部分の格子のみを2段階細分化(1辺の大きさが4分の1、体積が64分の1)した場合、解析対象領域全体を同程度に細分化した場合と比較すると、全体で10分の1程度の格子で解析が可能であるという。

 同社Webサイト上の製品紹介ページでは、筒状の容器に入った水中で次々と気泡が浮上する様子やダムが崩壊する様子など、さまざまなシミュレーション動画を公開している。

ダム崩壊の3次元シミュレーション

 同社は、2009年度までに30件以上のソフトウェアの販売を見込んでいるほか、今後は導入から適応、受託解析までのコンサルティングサービスを提供するという。

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