パルス電力を与えるごとに一定の角度だけ回転するステッピングモータ。3種類の制御信号、PLDとの協調などを解説しよう。
前回「LCDに文字を表示させるプログラミング」では各種付加装置の制御の第1段階として、ターゲットボード上のLCDの制御を解説しました。今回からはターゲットボード(仕様は第6回「ターゲットボードでLEDを点灯させてみる」を参照)に接続できる各種モータ(ステッピングモータ、DCモータ、サーボモータ)の制御について数回にわたって解説していきます。
本連載で使用しているターゲットボードには、ステッピングモータ、DCモータ、サーボモータという3種類のモータを接続できます。それぞれのモータの特徴と、主にどのような用途で使用されているかを表1に簡単にまとめました。
今回は制御が簡単なステッピングモータについて解説します。
ステッピングモータの動作原理について、ここでは簡単に述べることにします。ステッピングモータは回転軸に固定された磁石(ロータ)と、その外側に付けられた巻き線コイル(ステータ)で構成されています(図1)。このロータとステータは回転軸を囲むように複数固定されています(図2)。コイル部分に電流が流れることで磁力が発生し(これを励磁といいます)、ロータが引き付けられることで一定の角度だけ回転します。
ステータに電流を流す際には順番があり、一般に励磁方式という言葉でいい表されます。励磁方式はモータの仕様によって数種類あり、本連載のターゲットボードでは1相、2相、1-2相の励磁方式に対応しています。例えば、1相励磁方式では、表2のような順番になります。Lowとなっている信号とDCの間で電流が流れることでモータが1ステップ進むというわけです。励磁方式の切り替えはターゲットボード上のスイッチで行います。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.