Androidアプリ開発におけるTweenアニメーションAndroidアプリケーション開発者のためのTips集(13)(2/2 ページ)

» 2012年05月11日 11時00分 公開
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アニメーションの組み合わせ(1)

 前述の通り、アニメーションの組み合わせにはAnimationSetクラスを使用する。これもそれほど難しい話ではないので早速サンプルを示す。

例:透過と移動のアニメーションを組み合わせる

    // 透過と移動のアニメーションを組み合わせる
    void alphaPlusTransTest(View v){
 
        // 透過アニメーション(3秒)
        AlphaAnimation alpha = new AlphaAnimation( 0.0f, 1.0f );
        alpha.setDuration( 3000 );
 
        // 移動アニメーション(2秒)
        TranslateAnimation trans = new TranslateAnimation(
                Animation.RELATIVE_TO_SELF, 2,
                Animation.RELATIVE_TO_SELF, 0,
                Animation.RELATIVE_TO_SELF, 0,
                Animation.RELATIVE_TO_SELF, 0);
        trans.setDuration( 2000 );
 
        // アニメーションの組み合わせ
        AnimationSet set = new AnimationSet( false );
        set.addAnimation( alpha );
        set.addAnimation( trans );
 
        // アニメーション終了時の表示状態を維持する
        set.setFillEnabled(true);
        set.setFillAfter  (true);
 
        // アニメーションを開始
        v.startAnimation( set );
    }


 setFillEnabled()とsetFillAfter()は、AnimationSetクラスについてのみ呼び出せばよい。これを実行してみると、ビューが画面右側からじわりと浮かび上がりながら現れる。

画面右側から、じわりと浮かび上がりながら出現 画像5 画面右側から、じわりと浮かび上がりながら出現

アニメーションの組み合わせ(2)

 アニメーションには、アニメーション開始までの待ち時間もミリ秒単位で設定できる。これを使用すると、アニメーションを順番に実行するような組み合わせも可能だ。

 回転・拡縮アニメーションの例をかねて、以下のようなサンプルを作成してみた。

例:画面右側からじわりと浮かび上がりつつ画面中央に移動し、回転しながら縮小して消えるアニメーション

    // 透過と移動のアニメーションを組み合わせる
    void timeLagAnimationTest(View v){
 
        // 透過アニメーション(3秒)
        AlphaAnimation alpha = new AlphaAnimation( 0.0f, 1.0f );
        alpha.setDuration( 3000 );
 
        // 移動アニメーション(2秒)
        TranslateAnimation trans = new TranslateAnimation(
                Animation.RELATIVE_TO_SELF, 2,
                Animation.RELATIVE_TO_SELF, 0,
                Animation.RELATIVE_TO_SELF, 0,
                Animation.RELATIVE_TO_SELF, 0);
        trans.setDuration( 2000 );
 
        // 回転アニメーション
        RotateAnimation rotate = new RotateAnimation(
                // 0度から720度まで変化(2回転)
                0, 720f,
                // 回転の中心位置は、ビューの中央
                Animation.RELATIVE_TO_SELF, 0.5f, 
                Animation.RELATIVE_TO_SELF, 0.5f);
 
        // アニメーション開始3秒後から、1秒かけてアニメーション
        rotate.setStartOffset( 3000 );
        rotate.setDuration( 4000 );
 
        // 縮小アニメーション
        ScaleAnimation scale = new ScaleAnimation(
                // 幅も高さも、1倍から0倍まで変化
                1f, 0f,
                1f, 0f,
 
                // 拡縮の中心は、ビューの中央
                Animation.RELATIVE_TO_SELF, 0.5f, 
                Animation.RELATIVE_TO_SELF, 0.5f );
 
        // アニメーション開始3秒後から、1秒かけてアニメーション
        scale.setStartOffset( 3000 );
        scale.setDuration( 4000 );
 
 
        // アニメーションの組み合わせ
        AnimationSet set = new AnimationSet( false );
        set.addAnimation( alpha );
        set.addAnimation( trans );
        set.addAnimation( rotate );
        set.addAnimation( scale );
        
        // アニメーション終了時の表示状態を維持する
        set.setFillEnabled(true);
        set.setFillAfter  (true);
        
        // アニメーションを開始
        v.startAnimation( set );
    }


画面右側からじわりと浮かび上がりつつ…… 画像6 画面右側からじわりと浮かび上がりつつ……
回転しながら縮小していく(1)回転しながら縮小していく(2) 画像7、画像8 回転しながら縮小していく

XMLによるアニメーションの記述

 ここまで見てきたようなアニメーションは、リソースとしてXMLで記述できる。「res」ディレクトリ以下に「anim」ディレクトリを作成して、その中にアニメーションを記述したXMLを配置する。

 例として、1つ前のサンプル(例:透過と移動のアニメーションを組み合わせる)をXMLで記述したものを示す。

例:透過と移動のアニメーションを組み合わせる(sample_anim.xml)

    <?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
    <set xmlns:android="http://schemas.android.com/apk/res/android"    
        android:shareInterpolator="false" 
        android:fillEnabled="true"
        android:fillAfter="true">
 
        <!-- 透過アニメーション -->
        <alpha
            android:fromAlpha="0"
            android:toAlpha="1"
            android:duration="3000" /> 
 
        <!-- 移動アニメーション -->
        <translate
            android:fromXDelta="200%"
            android:toXDelta="0%"
            android:fromYDelta="0%"
            android:toYDelta="0%"
            android:duration="2000" />
 
        <!-- 回転アニメーション -->
        <rotate
            android:fromDegrees="0"
            android:toDegrees="720"
            android:pivotX="50%"
            android:pivotY="50%" 
            android:startOffset="3000"
            android:duration="5000"/>
 
        <!-- 拡縮アニメーション -->
        <scale 
            android:fromXScale="1"
            android:toXScale="0"
            android:fromYScale="1"
            android:toYScale="0"
            android:pivotX="50%"
            android:pivotY="50%" 
            android:startOffset="3000"
            android:duration="5000"/>
    </set>


 リソースとして作成したアニメーションを読み込むには、AnimationUtilsクラスを使用して、以下のように記述する。

例:XMLリソースからのアニメーション読み込み

    // XMLリソースからのアニメーション読み込み
    void resourceAnimationTest(Context con, View v){
        // リソースからのアニメーション読み込み
        Animation anim = AnimationUtils.loadAnimation( con, R.anim.sample_anim );
 
        // アニメーション開始
        v.startAnimation(anim);
    }




 なお、今回紹介したサンプルプログラムはココから(TweenAnimationTest.zip)ダウンロード可能だ。実際に動いている様子などを確認したい方は、このサンプルプログラムを手元の端末などにインストールして動かしてみてほしい。

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