共に働く相棒をレンタル、オリックスが協働ロボットのショールーム開設:協働ロボット(1/2 ページ)
計測器レンタルなどを展開するオリックス・レンテックは、協働ロボットやコミュニケーションロボットに特化したショールーム「Tokyo Robot Lab.」を開設。最新型の協働ロボットをマルチベンダーで展示し、ロボット購入に負担を感じている製造業などにレンタルでの活用を訴求する。5年後に売上高150億円を目指す。
計測機器のレンタルなどを展開するオリックス・レンテックは2017年1月31日、協働ロボットやコミュニケーションロボットに特化したショールーム「Tokyo Robot Lab.」を、同社の東京技術センター(東京都町田市)内に開設した。
測定器レンタルで40年の歴史
オリックス・レンテックは、電子計測機器など測定器レンタルを展開。2016年には創業40周年を迎えている。同社取締役社長の井尻康之氏は「測定器レンタルで40年を経て、新規事業への取り組みを強化。次世代ロボットレンタル事業はその1つである」と述べている。
同社では新規事業として、2015年6月に造形受託サービス拠点「Tokyo 3D Lab.」を開設し、3Dプリンタによる造形受託サービスを開始したが、新たなビジネスとして次世代ロボットのレンタル事業「RoboRen」を2016年4月に開始した。スイスABB製の産業用双腕ロボット「YuMi※)」のレンタルを開始したが、同レンタルサービスの反応が良かったため、今回の「Tokyo Robot Lab.」開設に至ったという。
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「Tokyo Robot Lab.」のオープニングにあたり、同社執行役員会長の岡本雅之氏は「シェアリングエコノミーではないが、新しい技術の成長に対し、レンタルという選択肢を作ることで、普及を助け技術開発にも貢献できると考えている。さまざまなロボットを商材に加え現場の生産性改善に貢献していく」と強調している。
「YuMi」など、モノづくり系の協働ロボットのレンタルサービスは、基本的にはティーチングや電話サポートなどをセットにした「6カ月お試しレンタルパック」として提供。6カ月の期間が終了した後に「継続」「買い取り」「返却」の3つの選択肢から1つを選ぶ形となる。
新規事業を担当する、同社事業開発担当 副担当 兼 新規事業開発部長の戸川英明氏は「YuMiは現在までに20数件を契約したが、その内9割が継続か買い取りを選んでいる。また、問い合わせそのものは200件以上来ているが、その中で約8割はロボットを活用したことがない企業である。レンタルでハードルを下げることで、企業規模を問わずに協働ロボットを導入する後押しとなっている」と述べる。
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