共に働く相棒をレンタル、オリックスが協働ロボットのショールーム開設:協働ロボット(2/2 ページ)
計測器レンタルなどを展開するオリックス・レンテックは、協働ロボットやコミュニケーションロボットに特化したショールーム「Tokyo Robot Lab.」を開設。最新型の協働ロボットをマルチベンダーで展示し、ロボット購入に負担を感じている製造業などにレンタルでの活用を訴求する。5年後に売上高150億円を目指す。
9メーカー11機種のロボットを用意
同社のロボットレンタル事業は、従来型の産業用ロボットは対象外とし、協働ロボットやサービスロボットなどの「次世代ロボット」を対象とする。主に「ものづくり分野」「サービス分野」「介護・医療分野」「インフラ・災害対策・建設分野」の4つの分野のロボットを用意していく。
現状では、「Tokyo Robot Lab.」では、モノづくりおよびサービス分野を対象とした9メーカー、11機種を用意。「今後は介護領域やインフラ点検領域でも機器をそろえていく」と戸川氏は述べている。ドローン(無人航空機)についても、レンタルの対象としていく方針だ。
現在展示しているロボットは、ABBの「YuMi」の他、ファナックの「CR-7iA」と「CR-35iA」、安川電機の「MOTOMAN-HC10」、ユニバーサルロボットの「UR3」と「UR10」、ライフロボティクスの「CORO」などのモノづくりおよび作業支援系が中心となっている。
さらに、サービス系として、エーラボの「未来まどか」、富士ソフトの「PALRO」、ソフトバンクロボティクスの「NAO」と「Pepper」を用意している。
協働ロボットの普及促進の起爆剤に
協働ロボットは、現状では「食料加工品の配膳や研究開発の現場などでの導入実績がある。またホームセンターなどさまざまな作業現場からの引き合いが来ている」(戸川氏)という。
同様のレンタルサービスはロボットメーカーなども行っているが、オリックス・レンテックの強みは「まずはロボットエンジニアを抱えていることがある。現在は4人だが、今後順次増員していく。また、マルチベンダーでさまざまなメーカーの協働ロボットを試して自社に最適なロボットを見つけられる点もメリットだといえる。さらに、測定器レンタルなどを展開し、製造業との間で取引口座を多く抱えている点も強みである」と戸川氏は述べている。今後に向けては「5年以内にロボット3000台、売上高150億円に成長させたい」と戸川氏は抱負を述べている。
関連記事
- 最新の協調型双腕ロボットを月額19万9000円でレンタル
オリックス・レンテックが法人を対象としたロボットレンタルを開始する。第1弾としてスイスABB製の産業用双腕ロボット「YuMi」を周辺機器とセットで貸し出す。 - アルデバラン「NAO」、オリックスがレンタル
電子機器レンタルなどを手掛けるするオリックス・レンテックが、Aldebaran Robotics「NAO」のレンタルサービスを開始した。法人向け。 - 機械は人の仕事を奪わない、“人とロボットがともに働く現場”が拡大へ
2016年は人工知能関連技術が大きな注目を集めて「機械が人間の仕事を奪う」という議論が大いに盛り上がりを見せた。こうした一方で2017年には「現場」において、こうした動きと逆行するように見える「人とロボットが協力して働く世界」が始まりを迎える。 - 世田谷ものづくり学校が「ファブ」になる! 個人や中小企業のモノづくりを支援
IID 世田谷ものづくり学校(IID)の運営企業であるものづくり学校は、オリックス・レンテック、ケイズデザインラボと共同で、IID内に3Dプリンタや3Dスキャナなど3次元デジタルツールを備えた「プロトタイピングルーム」を開設したと発表。個人や中小製造業者などの製品の試作・開発の支援を目的とし、3社共同でプロトタイピングルームの貸し出しや製造の受託サービスなどを提供する。 - Stratasys製3Dプリンタを最大6カ月レンタル
オリックス・レンテックは、Stratasys製3Dプリンタ「Objet30 Pro」を月額10万円の特別価格で最大6カ月間レンタルする法人向け利用検証パックの提供開始を発表した。 - “人とロボットが一緒に働く” 3つのポイントで壁低く
規制緩和により人と共に働く協働ロボット(協調ロボット)が注目度を増している。生産ラインの柔軟性を大きく高められる可能性があるからだ。人間協調型の産業用ロボットベンチャーである、ユニバーサルロボットは日本向けの技術発表会を開催。普及を後押しする3つのポイントについて紹介した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.