検索
特集

“人とロボットが一緒に働く” 3つのポイントで壁低く協働ロボット(1/3 ページ)

規制緩和により人と共に働く協働ロボット(協調ロボット)が注目度を増している。生産ラインの柔軟性を大きく高められる可能性があるからだ。人間協調型の産業用ロボットベンチャーである、ユニバーサルロボットは日本向けの技術発表会を開催。普及を後押しする3つのポイントについて紹介した。

Share
Tweet
LINE
Hatena

 人間協調型の産業用ロボット(協働ロボット)ベンチャーであるデンマークのユニバーサルロボット(UNIVERSAL ROBOTS)は2016年9月6日、都内で日本向けの技術事業説明会を開催。人間協調型ロボットの普及を後押しする3つのポイントについて紹介した。

 ユニバーサルロボットは2005年創業の産業用ロボットベンチャー。軽量で自由度の高い産業用ロボットアームを展開しており、欧州を中心に人間とロボットの協働生産ラインなどで導入され、高い評価を受けている。日本でも代理店を通じた販売を2012年から行っており、数百台ベースが既に導入。日本支社を新たに設立し、展開を本格化させようとしているところだ。

注目度が高まる人との“協働ロボット”

 産業用ロボットの領域で、特にここ最近注目度を高めているのが、人と同じ空間でともに働く人間協調型のロボットである。この要因として、ユニバーサルロボットが指摘するのが、「規制緩和」「安全技術の進化」「アプリケーション活用の容易さ」の3つのポイントである。

80W規制の緩和

 従来の国内の規制では、80W以上のロボットについては、柵で囲い人間の作業スペースから隔離しなければならなかった。しかし、2013年12月の規制緩和により、「ロボットメーカー、ユーザーが国際標準化機構(ISO)の定める産業用ロボットの規格に準じた措置を講じる」などの条件を満たせば、80W以上の産業用ロボットでも人と同じ作業スペースで、働くことが可能となった。これにより、従来は柵の設置やスペースの確保などでロボットの設置に非常に大きな手間や負担が発生していたのがこれらを軽減で、より省スペースでフレキシブルな生産ラインを実現できるようになる。

 ユニバーサルロボット 地域テクニカルサポートエンジニア APAC担当部長のアンドリュー・ペザー(Andrew Pether)氏は「日本における規制緩和が進んだことで、ISO標準に準拠してさえいれば、海外と同じリソースを使ってさまざまな人間協調型のロボットを活用することが可能となる」とその価値を強調する。

photo
ユニバーサルロボット 地域テクニカルサポートエンジニア APAC担当部長のアンドリュー・ペザー(Andrew Pether)氏と、ユニバーサルロボットの協調型ロボット

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

       | 次のページへ
ページトップに戻る