DMG森精機は、2026年12月期(同年1月〜12月)第3四半期の決算概要を発表した。連結受注額が3四半期連続で過去最高を更新し通期の受注予想を引き上げたが、通期売上高の見通しは据え置いた。
DMG森精機は2026年10月30日、2026年12月期(同年1月〜12月)第3四半期の決算概要を発表した。
第3四半期累計(2026年1〜9月)の連結受注額は前年同期比36.7%増の5220億円、第3四半期単体でも同40.1%増の1868億円となり、3四半期連続で過去最高を更新した。受注残高は2026年9月末時点で3280億円となっている。売上高は同23.2%増の4227億円、EBITDA(利払い前/税引き前/減価償却前利益)は同22.8%増の449億円、EBIT(税引前営業利益指標)は同46.3%増の169億円だった。
旺盛な需要を背景に、2026年12月期通期の連結受注額の予想を従来の6300億円から6500億円以上へと引き上げた。一方、売上高やEBITは従来の見通しを据え置いた。発表と同日にオンラインで行われた説明会において、DMG森精機 代表取締役社長の森雅彦氏は「第4四半期に出荷予定の一部の機械において、サプライヤーからの部品納期の遅れなどによる出荷の乱れが発生している」と語った。
受注の増加ペースが想定を上回っており、納期の長い案件も増えていることから、現在の受注増が売り上げに貢献するのは2027年12月期後半および2028年12月期になる見込みだという。豊富な受注残高と安定した需要を元に、2027年12月期の売上高は6300億円、EBITは510億円を目指す。
「2024年12月期第4四半期を底として約2年間、受注の回復が続いている。個人的には、あと1年、2027年第3四半期まで続くのではないかと見ている」(森氏)
DMG森精機は、2026年8月に実施した海外公募増資によって約480億円を調達した。資金の用途については、約150億円でグループ会社の太陽工機とDMG MORI Precision Boring(旧倉敷機械)が持つ新潟県長岡市の拠点を統合し、新工場を開設する。欧州で中国やインドから調達していた鋳物の内製化を進めるため、ポーランドに約140億円を投じて鋳物工場を建設する。日本のDMG MORIキャステックをマザー工場とし、2030年のフル稼働を目指す。年産2万トンの生産能力を持ち、欧州域内で使用する鋳物の約3分の2程度を自社供給する体制を構築する。
また、米国シカゴに新たな米州本社兼R&Dセンターを約60億円で建設する。パウダーベッド型金属積層造形(Additive Manufacturing)機も10台程度設置し、AMの研究開発なども行う。その他、キーコンポーネントの内製化部品の生産能力強化に約30億円を充当する。「JIMTOF2026」で披露した空中搬送/ガントリーローダロボット「GX Flex」は、伊賀工場(三重県伊賀市)に導入し、主軸の加工に用いる。残りの100億円は今後のM&A資金の一部とする。
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