DMG森精機は「JIMTOF2026(第33回日本国際工作機械見本市)」において、加工前後の段取りを含めた全工程自動化システムを披露した。同社のJIMTOF2026の展示テーマは「Never stop Manufacturing(止まらない工場)」となっており、それを体現するデモとなっている。
DMG森精機は「JIMTOF2026(第33回日本国際工作機械見本市)」(2026年10月26〜31日、東京ビッグサイト)において、加工前後の段取りを含めた全工程自動化システムを披露した。同社のJIMTOF2026の展示テーマは「Never stop Manufacturing(止まらない工場)」となっており、それを体現するデモとなっている。
まず加工に使われる工具は、ドイツのHAIMERの自動工具段取り/組み立てセル「Automation Cube One」で組み立てられる。完成した工具はDMG森精機のAMR(自律型搬送ロボット)「AMR 2000」で運ばれ、JIMTOF2026が世界初披露となる空中搬送/ガントリーローダロボット「GX Flex」の工具マガジンに自動補給される。
GX Flexができるのは同一ワークの自動交換だけではない。ストッカーや工具マガジンに、品種変更に必要なグリッパーヘッド、ワーク、チャック爪、切削工具をあらかじめ準備しておくことで、ローダのグリッパーヘッドを自動交換してワークの品種変更時の段取りや工作機械のチャック交換まで行える。
加工は同社の複合加工機「NTX 2500」が行う。従来、ミーリング用の工具は工具マガジンから交換できたが、ターニング用の工具は扉を開けて交換する必要があった。今回のデモでは、ガントリーローダ側にターニング用の工具マガジンを配置して工具を自動交換できるようにしている。加工中に出た切りくずは、チップクラッシャーで細かく分断され、チップバケットに蓄積される。チップバケットが満杯になると、AMRが交換を行う。AMRは、摩耗した工具も回収する。
同時5軸制御マシニングセンタ「DMC 65 monoBLOCK」には、ロボットのハンドを付け替えることでワークとパレットのハンドリングが1つのシステムで可能な「MATRIS WPH 210」を併設しており、より長時間の無人運転を可能にしている。
DMC 65 monoBLOCKには歯車研削ユニット「Gear Production+」を搭載しており、ギア(歯車)を設計、製作する際に必要な諸元データをソフトウェアに入力するだけで、ギアのCADモデルや加工プログラムが自動で生成される。加工中も、主軸にATC(自動工具交換装置)からレーザー計測ツールを装着することで、荒加工後の歯面形状をスキャンして機内計測を行い、補正した上で仕上げ加工を行う。
会場の機械には主軸にゆがみセンサーを内蔵しており、加工中に主軸にかかる負荷をモニタリングしている。そのため、工具がチッピング(刃こぼれ)を起こして切削力が急変した瞬間に異常を検知し、機械を停止できる。
2023年に発売した5軸制御横形マシニングセンタ「INH 63」に、旋削が可能なミルターンテーブル仕様を追加した「INH 63 FD」を世界初披露した。旋削が可能な最高回転速度毎分900回転、最大トルク3000N・mのミルターンテーブルを搭載しており、ミーリングと旋削を1台に集約し、ワンチャッキングでの高精度加工を実現する。
また、INH 63 FDは、全軸ツインボールねじとスラントコラム構造を組み合わせることで、高速加工時の振動抑制と機械剛性を向上させた。全軸にマグネスケール社製の高精度エンコーダー「SmartSCALE」を標準搭載し、フルクローズドループ制御を行っている。A軸を用いてテーブルが傾斜する構造を採用しており、テーブルを傾斜させることでワークやテーブル上にたまった切りくず/クーラントを機内下に落下させることができる。
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