三菱電機はオンラインで記者会見を開き、2027年3月期第2四半期の決算概要を説明した。データセンターや半導体関連などの旺盛な需要を背景に、売上高および各利益が上期として過去最高を更新したほか、通期の業績見通しも上方修正した。
三菱電機は2026年10月30日、オンラインで記者会見を開き、2027年3月期(2026年4月〜2027年3月)第2四半期の決算概要を説明した。
2027年3月期上半期の売上高は、前年同期比3926億円増の3兆1251億円、調整後営業利益は同1402億円増の3447億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同1076億円増の2970億円だった。データセンター、半導体関連、防衛、空調といった成長領域での強固な需要に支えられ、売上高、調整後営業利益、当期純利益の全てにおいて上期としての過去最高を更新した。通期の見通しは、売上高は前回の見通しを2800億円引き上げて6兆5500億円、調整後営業利益も同様に900億円増額の7100億円とした。
データセンター向けや半導体関連需要の急拡大で好調なFAシステム事業や欧州/国内市場での販売が好調な空調事業がけん引して事業規模が拡大した。また、米ドル、ユーロ、人民元などの主要通貨が前年同期に比べ円安水準で推移したことにより、売上高で1370億円の増収効果、調整後営業利益で410億円の増益効果がもたらされた。原材料や部材等の調達コスト上昇に関しても、全社的な価格改善施策が奏功して十分に吸収した。
インダストリー・モビリティ部門の2027年3月期上期の売上高は9177億円、調整後営業利益は1236億円だった。FAシステム事業はデータセンター向け投資の急増による工作機械の中国での需要増や、半導体関連需要の増加によるFA機器の日本や台湾市場での伸長により、売上高は4823億円、調整後営業利益は822億円となり、増収増益だった。上期の受注高は前年同期比48%増となっており、さらなる規模伸長に向けてサーボモータや加工機の増産体制を整備する。
自動車機器事業はカーマルチメディアの事業縮小による販売減があったものの、国内や北米での増加で売上高、調整後営業利益はともに前年同期を上回った。2026年10月に発表した鴻海精密工業との自動車機器事業の共同運営により、今後はEV(電気自動車)シフトをさらに進める。
インフラ部門の2027年3月期上期の売上高は6783億円、調整後営業利益は605億円だった。社会システム事業は、国内外の公共分野や交通分野における設備投資需要や海外向けUPS(無停電電源装置)が堅調に推移し、売上高は前年同期を上回ったが、営業利益は前年同期の一過性利益の計上により前年同期比で減益となった。エネルギーシステムは、北米での電力需要増加に伴う変電機器の規模拡大による電力流通事業の増加が中心となって売上高、調整後営業利益ともに前年同期比増収増益となった。北米での変電機器需要に対しては、工場新設により生産能力を増強している。宇宙・防衛システムは、政府関連予算の増加などにより、需要が堅調に推移した。
ライフ部門の2027年3月期上期の売上高は1兆2989億円、調整後営業利益は1414億円だった。ビルシステム事業は国内のリニューアル需要の増加により受注高、調整後営業利益ともに前年同期を上回った。空調・家電事業は為替の円安影響に加え、欧州で起きた猛暑や空気中の大気熱を利用して冷温水を供給するエアトゥウオーターの需要増などにより、売上高、営業利益ともに前年同期比で増収増益となった。
デジタルイノベーション部門は、システム更新やDX(デジタルトランスフォーメーション)関連投資、米国のNozomi Networksの買収により売上高は前年同期を上回った。セミコンダクターデバイス部門も産業向けを中心としたパワー半導体やデータセンター向けの光通信用デバイスの増加により売り上げが増加した。
地域別の売上高では、FAシステム事業での中国、空調・家電事業の欧州での成長がけん引して、連結売上高に占める海外売上高の比率は55%となった。
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