三次事業所では、オンサイトPPAに加えて蓄電池システムも導入する。同社のPHEV(プラグインハイブリッド車)「MAZDA CX-60 PHEV」向けの新品の車載リチウムイオン電池パックを168台分用いる。電池パック1台分の容量は17.8kWhで、蓄電池システムの総容量は2990kWhとなる。
深川氏は「太陽光発電の余剰電力の有効活用や電力需要のピーク抑制に向けたエネルギーマネジメントの実証拠点となる。今回は新品の車載リチウムイオン電池パックを使用しているが、将来的な使用済み車載バッテリーの循環利用を見据えたものだ」と説明する。
蓄電池システムでは、工場が稼働しない休日の太陽光発電の余剰電力に加え、平日の夜間電力を蓄電する。この蓄電した電力を用いて、工場が稼働する平日の昼間のピーク電力を抑制して契約電力を下げ、電力コストの削減につなげたい考えだ。三次事業所における年間のCO2削減量は、蓄電池システムの効果を含めて500トンである。
今回の枠組みでは、マツダのサプライヤーであるキーレックスの防府工場(山口県防府市)でも、オリックスがオンサイトPPAによる太陽光発電設備を設置する。太陽光パネル容量は0.8MW、初年度想定発電量は0.9GWhで、2027年6月に電力供給を開始する予定だ。
深川氏は「今回のプロジェクトは、エネルギーを地域で作って地域で消費するという当社の志について、オリックスに共感してもらえたところから始まった。その上で、マツダの余剰電力の販売先として、オリックスがマツダのサプライヤーに打診したところ、ニーズが合致したのが東洋鋼鈑だった」と述べている。
なお、マツダは2021年に本社工場の宇品地区(広島県府中町)の車両製品庫に太陽光パネルを設置。2023年からは、田口地区研究団地(広島県東広島市)内に太陽光パネルを設置し、オフサイトPPAでの電力供給を行っている。今回の取り組みは「再生可能エネルギーの導入」における第3弾の位置付けとなる。
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