ダイセルは横浜国立大学と共同で、木材由来の酢酸セルロースを活用した「バイオベースフォトレジスト」の開発を進めている。同社では電子材料分野でも今後サステナブル素材へのニーズが高まると見据え、先手を打って課題解決に取り組む同社の姿勢と、バイオベースフォトレジストのパターン形成の流れを紹介する。
ダイセルは、「第17回 高機能素材 Week −Highly-Functional Material Week−」(会期:2026年9月30日〜10月2日、会場:幕張メッセ)内の「第6回 サステナブル マテリアル展 SUSMA」に出展し、同社と横浜国立大学が共同で開発を進めている「バイオベースフォトレジスト」を披露した。
バイオベースフォトレジストは、木材由来のセルロース(酢酸セルロース)を活用した開発品で、アルカリ現像により高精細なポジ型パターンを形成できる。さらに、再生可能資源の活用により、プリント配線板向けレジスト材料の環境配慮に役立つ。
同社の説明員は「フォトレジストをはじめとする電子材料は現状、バイオベースの素材やサステナブルな素材が活用されていない。しかし、10〜20年後には電子材料でもこれらの素材を用いた製品のニーズが高まると見ている」と話す。
続けて、「こうした中で、横浜国立大学が植物由来の天然高分子である酢酸セルロースを用いた半導体/微細加工用レジスト材料の研究開発を進めていることを知った。当社は酢酸セルロースの事業を展開していることもあり、横浜国立大学とともに『バイオベースフォトレジストの研究開発をやらない理由はない』と考え、共同開発に至った」と補足した。
バイオベースフォトレジストのパターン形成の流れは、レジスト塗布、露光、アルカリ現像、ポジ型パターンの形成となる。未露光部は現像液が浸透せず水に不溶のまま、露光部は現像液が浸透し官能基が脱離することで水に溶解する。
「レジストの膜厚や密着性に課題があるが、バイオベースの素材やサステナブルな素材が活用された電子材料が普及する流れが来た場合にはささいなことだと考えている。この大きなニーズが来た時に準備ができているかという話だ。このニーズに向けて、当社は横浜国立大学とともに、研究開発を進めていく」と同社の説明員は語った。
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