新たなソーヘッド機構と専用ブレード搭載、アマダマシナリーの超速バンドソー:工作機械

アマダマシナリーは、新ソーヘッド機構と新開発の専用ブレードを搭載した縦型超速バンドソー「VCSAW-160」を発売した。新構造によりブレード胴部への負荷を大幅に低減したほか、最高300m/分の高速走行が可能だ。

» 2026年10月07日 13時30分 公開
[MONOist]

 アマダマシナリーは2026年9月15日、新ソーヘッド機構と新開発の専用ブレードを搭載した縦型超速バンドソー「VCSAW-160」を発売した。国内での販売価格は3650万円だ(税別)。

縦型超速バンドソー「VCSAW-160」 縦型超速バンドソー「VCSAW-160」[クリックで拡大] 出所:アマダマシナリー

 VCSAW-160は、機械と専用ブレードをどちらも自社開発できる同社の強みを生かして設計された縦型超速バンドソーだ。ブレードのひねり角度を最小限に抑える新構造により、ブレード胴部にかかる負荷が大幅に減り、胴部の長寿命化が可能になった。

 ブレードの走行速度も向上しており、最高300m/分で高速走行できる。直径150mmの機械構造用炭素鋼(S45C)を切断した場合、従来のハイスバイメタルブレードを使った汎用バンドソーと比較して11.6倍の速度、超硬丸のこ盤比では2.2倍の速度で切断が可能だ。加工能力は直径30〜160mmの丸材、30×30〜160×160mmの角材に対応する。

 ブレードモーターには従来の約2倍となる出力22kWの大容量タイプを採用。さらに、ブレードの張力を高めた設計で切れ曲がりを抑制し、インサート方式ブレードガイドにより摩耗を減らしてモーターへの負荷を抑える。

 また、VCSAW-160専用のブレードとして「AXCELA VC-MS」を開発した。同ブレードは、刃の素材や歯形、コーティング、歯底特殊加工の最適化により、長寿命化と高速切断を両立する。厚さ2.1mmの薄刃設計で、丸のこ刃に比べて切り代を約22%削減し、材料の歩留りを高める。

 省スペース化にも貢献する。縦型構造の採用により設置面積が縮小したことに加え、高速切断が可能なため、これまで複数台で切断していた加工をVCSAW-160一台で賄える。

 作業環境の改善に向け、多量の切削油を用いる従来の切断方式に代え、極少量のミストオイルを吹き付けるMQL切断を採用した。オプションのミストコレクターを導入することで、さらに作業環境の清浄度が向上する。

 さらに、顧客の工程自動化やシステム化のニーズに対応する、さまざまな素材搬入、製品搬出装置を取りそろえている。同社のIoTプラットフォーム「V-factory」と接続すれば、装置の稼働状況を可視化したり、予防保全に役立てたりできる。

 技能者不足を背景に、金属加工現場には加工時間の削減や工場スペースの有効活用といったニーズがある。同社は高速切断と高い加工品質を両立するVCSAW-160により、製造現場の省力化と生産性向上に貢献する。

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