Arasは米国フロリダ州マイアミで同社のコミュニティーイベント「ARAS COMMUNITY EVENT 2026(ACE 2026)」を開催した。本稿では同イベントに登壇した同社CEOのレオン・ローリセン氏による基調講演内容の一部を紹介する。
Arasは米国フロリダ州マイアミで同社のコミュニティーイベント「ARAS COMMUNITY EVENT 2026(ACE 2026)」(2026年4月13〜16日[現地時間])を開催した。本稿では同イベントに登壇した同社CEOのレオン・ローリセン氏の基調講演内容の一部を紹介する。
ローリセン氏は2025年9月にArasのCEOに就任し、「Market Disruption(市場の破壊/変革)」「Customer Obsession(顧客への執着)」「People Create Impact(人が生み出すインパクト)」という3つの柱を軸に事業戦略を打ち出している。同氏は「AI(人工知能)という新しい時代と、Arasの創業者であるピーター・シュローラ氏が積み上げてきたソフトウェア基盤によって、われわれは再びユニークなことを成し遂げることができる。業界を変革するチャンスが目の前にある」と語る。
現代の製造業は、製品/さまざまな規制/サプライチェーンといった分野で複雑さが増し、管理しなければならないデジタルデータも膨大になっている。具体的には、CADやBOM(部品表)変更/文書管理といった、従来のPLM(製品ライフサイクルマネジメント)で管理するデータに加えて、要件管理やシステムエンジニアリング、テスト、品質などの膨大なデータが、PLMの外部に存在するニッチなシステムやExcelなどに分散している。
近年、多くの企業が“少ない人数でたくさんの成果を出さなければならない”というプレッシャーにさらされている中、AIによる作業の効率化に注目が集まっている。ローリセン氏は「AIは決して“魔法のつえ”ではない。AIの能力は処理/制御できるデータの質に依存する」と強調する。
AIがデータのつながりやコンテキストを理解して正しい答えを導き出すためには、従来のPLMの外部に存在するデータを含めて、全ての情報がつながった「デジタルスレッド」を実現する環境構築が必要だとArasは考えている。この環境を構築するためには、標準的な機能を搭載したPLMの導入が重要となる。そして、市場の変化に対して柔軟に対応可能な能力と新たな分野にデータモデルを拡張する能力も必要だという。
「実装したプロセスやワークフローがどれほど優れていようと、数年後も同じ働き方に固執していれば、時代遅れになってしまう。そのため、業務の進め方には常に“適応”が求められる。ワークフローの変更/追加や全く新しいものを作成するといった柔軟性、新しいビジネスロジックを追加する能力が必要だ。システムがどのようなルールや規制に基づいて業務を統制しているのかを把握し、これらの要件の変化にも適切に対応できる能力が必要となる」(ローリセン氏)
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