MiRZAは空間認識用のカメラをグラスの正面側左右にそれぞれ組み込んでおり、空間認識に対応する。これにより6DoF(自由度)の機能で、カメラが認識した空間の特定の位置に画面上で3Dコンテンツやさまざまな情報を配置できる。グラスのつる部分には4つのマイク、2つのスピーカーと1つのタッチセンサーを搭載しており、音声再生や通話も可能だ。MiRZAは現実世界に軸を置いた仮想体験を追求しており、同製品は、AR(拡張現実)やMR(複合現実)コンテンツに対応している。
本体の中央部分にはFHD対応のカメラを搭載。FHDディスプレイを両眼に採用し、輝度は最大1000nitsだ。重量は約125gと、法人向けのXRデバイスの中では比較的軽量で、かけ心地を重視したデザインにしている。なお、グラスのつる部分は可変式で、着用者の顔の幅に合わせてフィットする造りになっている。持田氏は「日本メーカーならではのかけ心地を重視して作っている。繊細な部分の造りに関しては、日本製ならではの強みがある」と語る。
視力が悪い人向けには視力を補正する「MiRZA度付きインサートレンズ」をMiRZAに装着できるようになっており、パリミキやアイメガネ、メガネのヨネザワといった提携先でレンズを作成できる。また、MiRZAには磁石により吸着するマグネットタイプのシェード(ハーフ遮光/全遮光)も付属しており、環境に応じて光量を調整して使用可能だ。持田氏は「MiRZAは輝度が最大1000nitsと比較的明るく、グラスレンズが透明でリアル空間が見やすいため、現場においてもリアル空間の見やすさと作業のしやすさが安全性につながる。周囲が明るく表示が見えにくい環境では、ハーフ遮光のシェードを用いて表示を見やすくできる」と述べる。
MiRZAの販売を開始してから約1年が経過した現在では、ユーザーの意見を取り入れつつさまざまな機能を定期的に追加して、使いやすさの向上に努めている。ユーザー向けには、Androidスマートフォン内のアプリ画面を最大3枚まで仮想ディスプレイとしてMiRZAへ表示できる機能を追加している。6DoF空間に自由に仮想ディスプレイを配置でき、オフライン環境でも活用できる。これにより、仮想空間上にマニュアルを表示して、内容を確認しながら現場で作業を実施可能だ。
開発者向けの機能としては、NTTソノリティと連携し、NTTの特許技術「インテリジェントマイク」をMiRZAに搭載した。これにより、指向性マイクのように集音領域を限定でき、XRグラス着用者と対話者の音声を分離可能だ。
現在では製造現場での業務効率化や現場の機械の遠隔操作支援、販売店舗向けのAR家具配置体験サービス、エンタメイベントでの活用など幅広い分野でのMiRZAの導入やPoC(概念実証)が進んでいる。ソリューションパートナーについては、現在約50社がパートナーとして参加している。
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