東北大学らは、40歳代の女性を対象とした乳がん検診において、マンモグラフィに超音波検査を併用することで、ステージII以上の進行乳がんの累積罹患率が有意に低下することを確認した。
東北大学は2026年2月20日、40歳代の女性を対象としたランダム化比較試験J-STARTの約15年間にわたる追跡調査結果を発表した。マンモグラフィ単独群と比較して、超音波検査を併用した群では進行乳がん(ステージII以上)の累積罹患(りかん)率が低く、ハザード比0.83(p=0.026)と有意な低下が認められた。東北医科薬科大学らとの共同研究による成果だ。
乳腺組織の密度が高い高濃度乳房は、腫瘍と乳腺がともに白く映し出されるため、乳がん検診の標準手法であるマンモグラフィ検査ではしこりがみつけにくい。そのため、40歳代とアジア人に多い高濃度乳房では、がんを見落とす課題があった。
J-STARTの第1報では、超音波の併用により早期乳がんの発見率が約1.5倍になることが示されていたが、今回の解析により、その発見が将来的な進行がんの減少に寄与する可能性が示された。
今回の報告は、15年以上追跡した約7万2000人の結果を示したものだ。超音波検査とマンモグラフィを併用した群では検出された乳がんのうち進行性乳がんは26%だった。一方、マンモグラフィ単独の群では、進行性乳がんは33%だった。両群間の差は4年目から8年目にかけて拡大し、それ以降はおおむね一定の傾向だった。
研究グループは、超音波併用が最終的な目標である乳がん死亡率の低下に直結するかを確認するため、今後もより長期的な追跡調査を継続する方針だ。
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