ジャパンディスプレイは、米国のKymetaと次世代衛星通信アンテナ向けガラス基板の共同開発および量産供給に関する契約を締結した。Ku帯およびKa帯で同時動作が可能なマルチバンドメタサーフェスアンテナ用基板を供給する。
ジャパンディスプレイ(JDI)は2026年2月4日、米国のKymetaと次世代衛星通信アンテナ向けガラス基板の共同開発および量産供給に関するマスターサプライ契約(MSA)を締結したと発表した。同年上期より製品デモを開始し、2027年のグローバル販売を目指す。
今回の協業では、JDIの薄膜トランジスタ(TFT)による高精度フラットパネル製造、量産技術と、Kymetaの微細構造で電波を制御するメタマテリアル技術を組み合わせ、Ku帯およびKa帯で同時動作が可能なマルチバンドメタサーフェスアンテナ用基板を供給する。
開発する次世代端末は、高速なビーム切り替えや小型かつ軽量化、低消費電力化を可能にするほか、電波や赤外線による検知を受けにくい特性を備える。これにより、ユーザーは衛星軌道や周波数帯の違いを意識することなく、シームレスな通信環境を利用できるようになる。
Kymetaは本協業を通じて、業界初となるマルチバンド対応メタサーフェス端末の実用化を加速させる。まずは米国国防総省をはじめとする防衛用途向けに初号機を投入し、その後、商用分野へと展開を広げる計画だ。将来的には、高い信頼性と低コストが求められるドローンや自律型システムなどの移動体通信への応用も想定している。
JDIにとって本プロジェクトは、ディスプレイで培ったコア技術を非ディスプレイ領域へ展開する戦略「BEYOND DISPLAY」の一環となる。同社は、ディスプレイで培ったガラス薄膜配線技術を先端通信分野の重要部品として提供することで、次世代通信インフラ市場での事業拡大を図る。
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