買い物客の8割が求める「自分だけの割引」、小売業はどう対応すべきかスマートリテール(1/2 ページ)

ゼブラ・テクノロジーズ・ジャパンは第18回の「小売業界のテクノロジー改革に関するグローバル調査」の結果を発表。事業者はAIやリテールメディアを活用し、パーソナライズ化された買い物体験の提供が求められている。

» 2026年02月19日 09時30分 公開
[安藤照乃MONOist]
ゼブラ・テクノロジーズ・ジャパン 社長の古川正知氏 ゼブラ・テクノロジーズ・ジャパン 社長の古川正知氏

 ゼブラ・テクノロジーズ・ジャパンは2026年2月17日、東京都千代田区の本社で会見を開き、第18回「小売業界のテクノロジー改革に関するグローバル調査」の結果について説明した。長引くインフレによる価格高騰や、深刻な労働力不足といった新たな課題に直面する中で、買い物客はより迅速でシームレスな体験を求める傾向にある。さらに、自分に最適化された「パーソナライズ化」によるプロモーションなどが購買行動に影響することが分かった。

 今回の調査は、2025年5〜6月にかけて、18歳以上の買い物客、小売店従業員、小売業の経営者など合計4200人以上を対象にオンラインで実施された。調査地域は、北米、欧州、中南米に加え、日本、中国、インドなどを含むアジア太平洋地域を対象とした。

「自分のための買い物体験」をいかに提供できるか

 調査結果からは、現在の買い物客が「低価格」と「自分だけの体験」の双方を期待していることが分かった。価格面では、78%の買い物客がクーポンやプロモーションを重視し、71%が値上げを理由に製品やブランドを切り替える必要があると回答した。長引くインフレの影響を受け、買い物客側は引き続き節約志向にある。

買い物客が価格面に求めること 買い物客が価格面に求めること[クリックで拡大] 出所:ゼブラ・テクノロジーズ・ジャパン

 その一方で、利便性や個別対応への要求も高まっている。買い物客の72%は自身の好みや行動に最適化されたパーソナライズ広告や体験を求めると回答。また、81%が、自分にカスタマイズされたキャンペーンや値引きが購買行動に影響する傾向にあると回答した。ゼブラ・テクノロジーズ・ジャパン 社長の古川正知氏は、「単なる割引ではなく、買い物客に向けた『自分のための買い物体験』をいかに提供できるかが、小売事業者の競争優位性になってきている」と説明した。

パーソナル化された体験を求める傾向にある パーソナル化された体験を求める傾向にある[クリックで拡大] 出所:ゼブラ・テクノロジーズ・ジャパン

 また、顧客満足度は現状、店舗とオンラインの両方で微減傾向にある。満足度低下の主な要因は、商品の欠品や返品プロセスの複雑さなどだ。古川氏は、「買い物において時間が長引くことや、やりとりのスピーディーさに欠けることが不満に直結している。デジタル化や自動化技術の導入による対処が不可欠である」と現場の課題を指摘した。

顧客満足度は微減傾向にある 顧客満足度は微減傾向にある[クリックで拡大] 出所:ゼブラ・テクノロジーズ・ジャパン
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