日立ソリューションズ・クリエイトらは、画像認識AIを活用してふ卵3日目の鶏卵を傷つけずに最高97%の精度で雌雄判別する技術を開発した。年間66億羽におよびオスのひよこの淘汰回避に向け、実用化を目指す。
日立ソリューションズ・クリエイトは2026年1月22日、農研機構、九州工業大学と共同で、画像認識AI(人工知能)を活用し、ふ卵3日目の段階で非破壊により最高97%の精度で鶏卵の雌雄を判別する技術を開発したと発表した。採卵鶏のオスのひよこがふ化直後に淘汰されている課題に対し、アニマルウェルフェアの観点から解決を図る。今後は判別精度のさらなる向上と早期の実用化を目指す方針だ。
開発した技術は、日立ソリューションズ・クリエイトの画像認識AI、農研機構の生物学的知見、九州工業大学の光学技術を融合させたものだ。ふ卵2〜6日目の胚および胚周辺に現れる微細な特徴から雌雄を判別するAIモデルを開発。卵殻越しに可視化するために鶏卵の適切な設置方法やカメラと光源の配置、撮影手法を確立した。さらに判別精度を高めるために、光学的な空間周波数調節を用いて、卵殻などの雌雄判別に不要な情報を削減、必要な情報を強調する画像処理をする。
ふ化直後に淘汰されるオスのひよこは、世界で年間約66億羽に上るという(同社試算)。欧州連合(EU)を中心に、痛覚が生じる前のふ卵8〜12日目に判別する技術の実用化が進んでいるが、今回の技術はそれよりも早いふ卵3日目での判別を可能にする。ドイツではふ卵13日目以降の卵の廃棄とオスのひよこ淘汰が法律で禁じられるなど規制が強まっており、より早期かつ非破壊での判別技術への期待が高まっている。
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