Hakobotが、自動搬送ロボットによる工場間搬送の実証実験を実施した。本実験では、約200m離れたニットーとアルケリスの両工場間を、公道を含めて自律走行し、部品搬送を行った。さらなる自動化の進展につながる、実証実験の模様をレポートする。
人手不足が深刻化する中で、単純業務の搬送工程を自動化するニーズは高い。工場内の搬送の自動化はさまざまな現場で見られるが、次に求められるのが工場外、つまり異なる工場間や建屋間の自動搬送だ。
そうした中、Hakobot(ハコボット)は2026年1月26日、自社で開発中の自動搬送ロボットを使い、公道を含む工場間を自動搬送する実証実験を行った。実施場所は、横浜市金沢区でプレス金型の設計/製作などを手掛けるニットーの本社工場と近隣でアシストスーツを手掛けるアルケリスの間、おおよそ200m。ロボットは約5分で工場間を自律移動して、重さ数kg程度のボルト部品を運んだ。
実証実験の模様と、工場間搬送の可能性についてレポートする。
Hakobotは2018年5月に創業した搬送ロボット開発を主たる業務とするロボットスタートアップだ。「なんでも載せられる、しっかり運ぶ」というコンセプトの下、小型低速タイプの搬送ロボットを開発しており、カスタマイズ可能な荷室(走行ユニットのみで自動運転を実装)と、4輪駆動4輪操舵(4WD4WS)のオリジナル設計を特徴としている。
Hakobotは走行ユニットであるシャシーと荷物を載せる荷室部分が分離しており、台車部分はカスタマイズが可能。大きさは全長1026mm×全幅660mm×全高946mm。低速小型規格ながら耐荷重は100kgあり、重量のある金属部品なども運ぶことができる。
独自の四輪駆動/四輪操舵で、最大登坂角度は10度。数cm程度の段差なら乗り越えられる。LiDARなどのセンサーは前後に同様のレイアウトで配置されており、Uターンすることなく移動可能となっている。自律移動方式は事前作成のマップに基づいたSLAM方式。最初に遠隔操作でロボットを動かしてルートを覚えさせて運用する。
Hakobot 代表取締役の大山純氏は「小型低速の搬送ロボットを使った工場敷地間の細かな部品搬送は、中小の製造業向けにニーズがある」と語る。
これまで同社は主に大阪で実証実験を行ってきた。大阪の町工場が密集する地域に拠点を置く中小製造業では、工程間で役割分担している会社が多く、工程間搬送がほぼ工場間搬送となっているケースが多い。また、工場が複数に分散している会社も少なくない。
そこで、部品や製品を小型トラックなどを使ってまとめて運ぶよりも、より細かい単位/高頻度でピストン輸送する役割が担えるのではないかと考えており、「いわばミニ軽トラのような感覚で使える」という。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Factory Automationの記事ランキング
コーナーリンク