電磁ノイズから防塵防水、飛び石対応まで OKIエンジ本庄工場の認証試験に迫るモノづくり最前線レポート(2/3 ページ)

» 2026年01月30日 06時00分 公開
[坪田澪樹MONOist]

車載向けをはじめさまざまな環境に対応する試験設備を完備

 車載部品向けのEMC検査室は、車両内の狭い空間で使用する部品の試験を想定した大きさになっている。測定距離に関しては約1mで、検査室内に設置されている銅板は車両のボディーを模している。「この部屋は国際規格が定めている大きさであり、世に出るほとんどの車載部品の試験に対応している」(同担当者)。

車載部品向けのEMC検査室の内部[クリックして拡大]

 リバブレーションチャンバー検査室では、中央のアンテナを動かして特定のポイントに向かって電波を出力してから検査室内を攪拌(かくはん)する。これにより、電波が全方向から同時に照射される状態を模擬することが可能になり、信頼性の高いEMC試験を行える。

リバブレーションチャンバー検査室の内部[クリックして拡大]

 同検査室について「車載部品は今後、この検査室のような環境に置かれると予想しており、われわれはそれに先駆けてこの設備を完成させた。宇宙防衛関係の試験も実施でき、国内にもあまりない設備といえる」(同担当者)と強調する。

多様な環境を想定した試験も実施

 塩水サイクル試験機では、沿岸地域などで海風によって金属が錆びてしまう条件を再現し、評価試験を実施している。製品に塩水をつけて、高温や低温、乾燥など実際の熱環境に近い条件を繰り返して、製品の腐食を加速させることができる。これまでは部品や半導体チップの評価が多かったが、現在はユニットやモーター、インバーターなどの大きな製品を評価することが増えているという。「この設備は英国製で顧客が北米や北欧に製品を出したいという要望に合わせて、海外の規格に合わせたものを用意した」(環境試験の担当者)。

塩水サイクル試験機の内部[クリックして拡大]

 他にも、消防車に用いられるホースや高圧洗浄機を使用して、高圧な水を製品にぶつけて評価する耐水性の確認や、ほこりを再現したμmサイズの粉体を製品にかけて内部に侵入しないかを確認するIP試験を実施している。

 「IP等級というものが存在しており、数字でどのような試験を実施しているかを表している。例えば『第1特性数字の6』はちりなどの固形物に対する試験、『第2特性数字の8』は水深を再現する試験を実施していることを表している」(同担当者)。

 特に水を使用する試験では、80℃の温水をかける洗浄式の試験も実施している。試験時間は5分程度と短いものの、対応した検査設備を自前で用意することはコストなどの理由から難しいため、多くの顧客から依頼があるという。

IP試験の詳細[クリックして拡大]出所:OKIエンジニアリング

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