サザンに出てくる“Harbour”で「LOOKOUT」な夜間航行を試す船も「CASE」(2/3 ページ)

» 2026年01月28日 08時00分 公開
[長浜和也MONOist]

LOOKOUTは“ポン付け”して使えるのか?

 今回のデモ航行では、UF23IIIの操舵室天蓋(てんがい)に専用カメラ「LOOKOUT Camera」を取り付け、システム本体として「Brain Pro System」を収納したケースを操舵席正面のダッシュボードに設置した。LOOKOUT Cameraには、可視光カメラの他にNight Vision(ナイトビジョン)用のIR(赤外線)カメラと360度アラウンドビュー用カメラも組み込んである。

操舵室天蓋に取り付けたLOOKOUT Camera 操舵室天蓋に取り付けたLOOKOUT Camera[クリックで拡大]
LOOKOUT Brain Pro System本体 操舵席ダッシュボードに置いたスーツケースに収容されていたLOOKOUT Brain Pro System本体[クリックで拡大]

 機器の設置状況は全体として“実証用のプロトタイプ実装”に近い印象で、配線は目視できる形で船体の手すりなどにテープ止めされていた。電源は市販のモバイル電源ユニットから供給して、本体は船内電源に依存しない構成となっていた。ネットワークは、外部クラウドと接続してクラウドベースの処理解析を介することで、地上側とのリモート連携やログ収集が可能となる。

電力供給はモバイル電源 LOOKOUTデバイスの電力供給はモバイル電源を用意していた[クリックで拡大]

 LOOKOUTにおける表示系は、専用アプリをインストールしたタブレット端末によって実現していた。タブレット端末は操舵席正面のダッシュボード上に設置し、操船者の視線移動を最小限に抑える位置関係となっている。画面には、航行情報や周囲認識データが視覚的に把握しやすいアイコンオーバーレイ形式で表示していた。カメラ映像や検知した対象物に対応する識別枠、航跡や警告表示などを組み合わせるなど、操船判断に必要な情報を一元化している。

操舵席正面の計器類奥にLOOKOUT用ディスプレイとしてタブレット端末を設置する 操舵席正面の計器類奥にLOOKOUT用ディスプレイとしてタブレット端末を設置する[クリックで拡大]

 ただし、輝度調整はタブレット端末側の仕様に依存しており、デモ航行を行った夜間の横浜港内(港内施設照明があるので夜の海としては比較的明るい)において、最低輝度設定でも画面が人間の視界に対してやや明るい。夜間航海で常時画面を凝視することは避け、必要な場面で視線を移すことが現実的な運用スタイルとなるだろう。

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