今回、Bruleが新たに取り扱いを開始したFUNMAT PRO 310 APOLLOは、従来機「FUNMAT PRO 310 NEO」の強みである高速造形、独立型デュアルエクストルーダー、高温チャンバーなどを継承しつつ、PEEKやPEKK(ポリエーテルケトンケトン)、PPS-CF(ポリフェニレンサルファイド/カーボンファイバー)などのスーパーエンプラによる造形に対応した新機種である。
本体サイズは700×655×700mm、重量は85kg。ボディーはアルミダイカスト製だ。電圧/最大消費電力は100〜120V/1800W。最大造形サイズは、シングルヘッド時が305×260×260mm、デュアルヘッド時が260×260×260mm。積層ピッチは0.1〜0.3mm、ノズル径は0.4mm(標準)および0.6mmに対応し、ノズルの最大温度は450℃だ。
「PEEKを用いた造形におけるZ軸方向の機械的強度は、最大で従来の2倍、引張強度は40MPa以上を実現する。また、PEEKによる造形でも最大で毎秒200mmの高速造形が可能で、ノズルの自動清掃機能も備える」(同社)
独立型デュアルエクストルーダーによる高速造形によって、PEEKを用いた部品の生産量拡大が見込まれる。同社によれば、従来の3Dプリンタと比較して、通常造形で8倍、サポート材と組み合わせた造形(サポートモード)および異なる材料を用いた造形(異種材料モード)では4倍の高速化を実現するという。なお、デュアルヘッド時の造形は、同一パーツを同時造形する「複製モード」と、片方を反転形状で造形する「ミラーモード」に対応している。
造形物の実用強度を実現するための優れた温度管理も、FUNMAT PRO 310 APOLLOの特長の一つだ。分厚い断熱層、2重ガラスの前面ドア、上部の耐熱カバーなどの熱設計により、チャンバー温度は最大100℃、ヒートベッド温度は同160℃に対応する。庫内の温度を上昇させることで、同一の樹脂でも約3倍の機械的強度を実現し、PCなどのエンジニアリングプラスチックによる造形でも反りを抑えた安定した出力が可能となる。
「チャンバー内部の温度を最大100℃に保つために、外気を取り入れて排気することはせず、密閉された庫内の空気を循環させる構造となっている。庫内の左側にHEPAフィルター、右側に活性炭フィルターが備わっており、造形中の空気や臭いは外にほとんど漏れない」(同社)
その他、インターロック機構、自動レベリング、デュアルエクストルーダーの自動キャリブレーション、ビルドプレートの自動識別(標準用とスーパーエンプラ用の2種が付属)、遠隔監視/制御、ソフトウェアの自動更新およびファームウェアのOTA、各種エラーの検出機能などを備えている。
FUNMAT PRO 310 APOLLOの販売価格(税別)は298万円。本体の他、高温造形用プリントヘッド×2、高機能素材用フレキシブルビルドプレート、防湿フィラメントボックス「INTAMBox」(最大3kgのフィラメントを2個セット可能)、専用ソフトウェア「INTAMQuality」(1年間のライセンス)、PEEKフィラメント(1.75mm、1kg)、SP5080フィラメント(同)、HIPSフィラメント(同)、ABS-HSフィラメント(同)などが付属する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
メカ設計の記事ランキング