まるで人の腕のような自由度、ヤマ発が7軸協働ロボット発売協働ロボット

ヤマハ発動機は、7軸協働ロボット「Yamaha Motor Cobot」とDC 48V入力の専用コントローラーを発売した。7軸構成による柔軟な動作と、トルクセンサーを全軸に備えた高い安全性を特徴とする。

» 2025年11月14日 13時00分 公開
[MONOist]

 ヤマハ発動機は2025年10月23日、7軸協働ロボット「Yamaha Motor Cobot(ヤマハモーターコボット)」と専用コントローラーを発売した。価格はオープンで、発売から1年間でシリーズ合計150台の販売計画を掲げる。

キャプション 7軸協働ロボット「Yamaha Motor Cobot」[クリックで拡大] 出所:ヤマハ発動機
キャプション 専用コントローラー[クリックで拡大] 出所:ヤマハ発動機

 同製品は、3つの移動軸(X、Y、Z軸)と3つの回転軸(ロール、ピッチ、ヨー)および1軸(腕をねじるような肘軸)を加えた7軸構成となる。そのため、人間の腕に近い動作自由度を持ち、狭い空間への潜り込みや障害物を避けた回り込み動作が可能だ。最大アーム長は1300mm、最大可搬質量は10kgで、広い作業領域と高い汎用性を備える。

キャプション 回り込んでの動作 出所:ヤマハ発動機

 全軸に高精度トルクセンサーを内蔵し、コンプライアンス制御によって外力を柔軟に制御する。これにより、力加減が求められる「ならい動作」が可能になった。作業者との接触時には即座に感知して停止でき、安全性を高めている。第三者認証機関TUV SUDによる機能安全認証の取得も見込んでいる。

 また、低速の協働モードに加え、安全条件下での高速動作モードも搭載。安全柵やリスクアセスメントを施せば、産業用ロボットとしても運用できる。

 専用コントローラーは、337×309×122mmと制御盤の小型化に寄与するコンパクト設計を採用。操作ペンダントはシンプルな構成で、熟練度を問わず容易に扱える。DC 48V入力に対応しており、AGV(無人搬送車)やAMR(自律走行搬送ロボット)とのバッテリー共通化が可能だ。これにより、工場内を移動しながらの自動化システム構築が容易になる。

 外観は、角部を抑えて曲面主体とし、光沢を抑えた塗装で柔らかさを演出。人と共存できる親和的デザインとした。さらに、命令ブロックをつなぐ「ブロックプログラミング」にも対応し、初心者でも直感的に操作できる。

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