NXP Semiconductorsは、電気化学インピーダンス分光法機能をハードウェアに統合した、バッテリーマネジメントシステムチップセットを発表した。EVや蓄電システムの安全性、性能の向上が期待できる。
NXP Semiconductorsは2025年10月29日(現地時間)、電気化学インピーダンス分光法(EIS)機能をハードウェアに統合した、バッテリーマネジメントシステム(BMS)チップセットを発表した。2026年初頭に提供を開始する。
同チップセットは、セル監視デバイス「BMA7418」、通信ゲートウェイ「BMA6402」、バッテリージャンクションボックスコントローラー「BMA8420」で構成される。各ユニットはナノ秒レベルで同期し、内蔵の離散フーリエ変換回路によってセルのインピーダンスを高精度に測定する。これにより、温度勾配や微小短絡、経年劣化など、セル内部の微細な変化をリアルタイムで検出できる。
同チップセットは、EIS機能をハードウェアに搭載することで、従来のソフトウェア処理では捉えにくかったミリ秒単位の変動も解析可能だ。再設計やセンサーの追加が不要で、システムの複雑化とコストを抑えながら、安全かつ高速な充電管理とバッテリー故障の早期検知ができる。さらに、ピン互換パッケージを採用しており、既存ユニットへの直接アップグレードも容易だ。
なお、同チップセットには、NXPの車載マイコン「S32K358」上で動作するイネーブルメントソフトウェアも付属する。
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