一方、これらを支えるモノタロウのサプライチェーン・マネジメント部門は「より早く、正しく、安く、ものを動かす」をミッションとして掲げている。また、顧客および社内の各部所が必要とするソリューションを創出し、カスタマーエクスペリエンスの向上、売上拡大への貢献、低コスト構造を実現することを目指している。
サプライチェーン・マネジメント部門の中には、在庫戦略、SCM(サプライチェーンマネジメント)企画、発注マネジメント、輸入/入荷の4つのグループがあり、これらグループが連携することで顧客満足度の向上や売り上げ拡大への貢献、低コスト構造の実現を目指している。そして、サプライチェーンの高度化に向けては「自社倉庫への在庫化」「自社倉庫を超えたサプライチェーン全体の高度化」の2本を柱として戦略を進めている。
自社倉庫の在庫化を行うメリットについては、「在庫した商品を同社の物流センターから当日中に出荷でき、最短で翌日に届けることが可能であるところにある」(花原氏)と語る。これにより、顧客が翌日の仕事に間に合うこととなり、利便性の向上と時間資源創出に貢献できる。
取扱商品が在庫化の対象になっていない場合は、納期が長く遅くなるが在庫化によって当日出荷ができ、結果として売り上げの拡大につながる。モノタロウは現在、自社物流センターを茨城県に2カ所、兵庫県に1カ所の計3カ所を保有し、2028年の稼働を目指して水戸市に新たな物流センターを建設中である。これにより、在庫化の対象を増やして利便性の向上をさらに加速させる。現在も既存物流センターの拡張などで在庫数は増やしており、2025年3月時点では約64万4千点の商品を在庫化した。
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