ネットワンシステムズとNTT西日本は、NTTが提唱する「IOWN」の中核技術オールフォトニクスネットワークを使い、分散AIと自律ロボティクスを統合した次世代オートメーション基盤の実証実験を開始した。
ネットワンシステムズとNTT西日本は2025年8月27日、NTTが提唱する「IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)」の中核技術であるオールフォトニクスネットワーク(APN)を使い、分散AI(人工知能)と自律ロボティクスを統合した次世代オートメーション基盤の実証実験を開始した。
少子高齢化による労働人口減少が深刻化するなか、小売、製造、医療、社会インフラなど多様な現場で、AI×ロボット×IOWN APNを組み合わせた自律型オートメーションの社会実装を加速させる狙いだ。
実証実験は、NTT西日本が運営するIOWN APNの実証環境として、大阪の京橋と堂島、福岡の3拠点を相互接続する。ロボット側に高性能GPU端末を置かず、拠点間に分散配置したデータセンターでAI推論、学習を行い、APN経由の低遅延、大容量、揺らぎの少ない通信でロボットをリアルタイム制御できるかを検証する。期間は9月下旬までを予定し、模倣学習によるモデル学習と、自律型協働ロボットの動作検証を並行して進める。
役割分担は、ネットワンシステムズが分散クラスタ型AI基盤の設計とAPN統合、機能および性能検証、ユースケース創出とビジネスモデル検討、さらに模倣学習環境の提供を担う。NTT西日本は、3拠点にまたがるAPN実証環境を構築して提供し、ユースケース実証と事業化検討を進める。
両社は、IOWN APNを土台にした分散AI、自律ロボティクスの標準モデルを描き、社会実装に向けたビジネススキームの確立を目指す。
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