製造業向けERPシステムの機能強化、化学/素材の副産物対応や確定受注へ対応など:製造ITニュース
NECネクサソリューションズは、製造業向けERPシステム「EXPLANNER/NX」の機能強化を発表した。機能強化により、業界ならではの課題に対応し、業務を標準化する「Fit to Standard」の導入を支援する。
NECネクサソリューションズは2025年7月8日、製造業向けERPシステム「EXPLANNER/NX」の機能を強化したと発表した。同月11日から提供を開始している。
EXPLANNER/NXは、化学および素材製造業において連産品や副産物が発生することへの考慮、部品製造業の内示と確定受注の切り替え、それに基づく生産計画立案など、業界ならではの課題に対応する。
今回の機能強化では、インタフェースを開発しなくても周辺システムとの情報連携がしやすくなる変換ツールや、蓄積データをさまざまな周辺システムと柔軟に連携できる汎用データ出力機能を搭載。また、電子帳票プラットフォーム「invoiceAgent」との連携機能を追加。電子帳票の送受信が可能になるため、ペーパーレス化に寄与する。
他に、複雑な構成階層を持つ金型マスターを管理する金型管理機能を搭載し、金型償却管理に必要なショット数の把握を容易にした。試作品や製番製造の作業実績を担当者や製番ごとに日報に入力できるため、製番の原価把握精度が高まる。月次および月中の原価積み上げと原価把握ができる個別原価照会機能も備えており、管理精度を向上する。
製造業の人手不足や事業継続の問題を背景に、基幹業務の標準化が求められている。EXPLANNER/NXは、理想的な業務フローと標準パッケージを適用する「Fit to Standard」の導入を支援する。
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