各市場での新型車やマイナーチェンジモデルの展開は以下の通り。
日本市場は、2025年度に新型リーフや新型軽自動車を含めたコアセグメントモデルで多様な新型車とマイナーチェンジ車を投入する。2026年度には、第3世代e-POWERを搭載する新型の大型ミニバンを投入する。これらの詳細は2025年後半に発表する予定だ。
足元の日産自動車の業績でマイナス要因になっている北米市場は、次世代EVおよびハイブリッド技術を搭載した10車種以上の新型車およびマイナーチェンジ車を、日産ブランドとインフィニティブランドの両方で展開してこ入れを図る。
2025年度は、日産ブランドにおいて、米国とカナダで新型「リーフ」を発売した後、SUVの「ローグ」に同ブランドとして初となるプラグインハイブリッドモデルを追加する。日産ブランドのベストセラーであるコンパクトセダン「セントラ」の次世代モデルも2025年後半に発表する予定だ。ミドルサイズSUV「パスファインダー」のマイナーチェンジも行う。
インフィニティブランドでは、3列シートのラグジュアリーSUV「QX60」のマイナーチェンジモデルを投入する他、フルサイズSUV「QX80」に新しいスポーツパッケージを追加する。
2026年度は、日産ブランドにおいて、4代目となる新型「ローグ」の生産を開始する。新型ローグは第3世代e-POWERを搭載するが、北米市場向けでは初のe-POWER搭載車となる。e-POWERの他にも、パワフルで高効率なガソリンエンジンを搭載したモデル、プラグインハイブリッドモデルも投入し、北米市場で最も人気のある中型SUVというセグメントで多様なパワートレインを展開する方針だ。
インフィニティブランドでは、新型クロスオーバークーペ「QX65」を発売します。ハイパフォーマンスSUVをコンセプトに2000年〜2010年代にかけて発売された「FX」にインスピレーションを受けたQX65は、顧客のニーズが高いミドルサイズクロスオーバーセグメントにスタイリッシュな2列シートモデルを提供する。
2027年度後半からは、米国ミシシッピ州のキャントン工場で日産ブランドの新型EVの生産を開始する予定である。この新型EVは冒険心にあふれるSUVとして設計されている。さらに2028年度には、2023年10月に発表した「QXeコンセプト」にインスパイアされ、最新のインフィニティデザインと技術を取り入れたインフィニティブランドのEVタイプのSUVが加わるという。
欧州市場では現地生産の電動車を4車種投入する計画である。
2025年度は、欧州で3つの主要な電動車を投入します。コンパクトEVの新型「マイクラ」、新型リーフ、第3世代e-POWERを搭載したコンパクトクロスオーバー「キャシュカイ」である。
新型マイクラは、ルノーとの協業により生産されるスタイリッシュなコンパクトEVである。大胆なスタイルとシンプルでコンパクトなパッケージは、先代のDNAを受け継いでいる。同車は英国ロンドンにある日産デザインヨーロッパでデザインされており、欧州の顧客向けに2025年内に販売開始する予定だ。
第3世代e-POWE搭載のキャシュカイは、排出ガスの削減、燃費の向上、静粛性の向上を実現する。なお、e-POWER搭載モデルは、欧州でこれまでに約20万台販売されているという。
2026年度には、新型「ジューク」をEVとしてラインアップに追加する。日産自動車の欧州における4車種目の乗用車EVとなる新型ジュークは、2023年10月に発表したコンセプトカー「ニッサン ハイパーパンク」で表現したように、ジュークならではの大胆なデザインと先進的なコネクティビティにより、オーナーの自己表現をサポートするとしている。
ラテンアメリカ市場では、強靭なピックアップ、スタイリッシュなコンパクトSUV、手頃なセダンの投入、そしてe-POWER搭載の「エクストレイル」の拡大を目指す。
2025年度は、コンパクトセダン「ヴァーサ」を改良し、新型コンパクトSUVも投入する。インフィニティブランドでは、マイナーチェンジした3列シートのラグジュアリーSUV「QX60」を投入する。
2026年度は、進化したデザインとインフォテインメントシステム、そして先進的な運転支援技術を搭載したミドルサイズピックアップトラック「フロンティア/ナバラ」を投入する。2026年度後半には、「エクストレイル」のe-POWERモデルをラテンアメリカ市場に投入する。インフィニティブランドでも、北米市場と同様にミドルサイズクロスオーバークーペとなる新型QX65を発売し、ラインアップを拡充する。
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