ホンダ、日産自動車を上回り、トヨタに次ぐ2位につけたのがスズキだ。1月のグローバル生産は、前年同月比0.7%増の30万5162台と3カ月連続でプラスだった。このうち国内生産は、同3.6%増の8万1298台と6カ月ぶりに増加へ転じた。2024年9月に投入した「スペーシアギア」の他、マイナーチェンジを実施した「ソリオ」などが好調だった。輸出は「イグニス」の生産終了で同38.0%減と大きく落ち込み、2カ月ぶりに減少した。
海外生産は、前年同月比0.4%減の22万3864台と3カ月ぶりのマイナス。世界生産の6割超を占めるインドは、「フロンクス」や「ブレッツァ」などSUVの好調により同1.0%増と4カ月連続で増加し、1月として過去最高を更新した。ただ、ハンガリーなどインド以外の海外生産が落ち込み、同14.0%減と23カ月連続で減少した。
スズキに越され3位のホンダは、8社の中で最も落ち込みが目立った。1月のグローバル生産台数は、前年同月比20.2%減の26万9168台と6カ月連続のマイナスだった。このうち海外生産は、同20.1%減の22万4311台と6カ月連続で減少した。中でも中国は、EV市場の競争激化により販売が低迷。生産調整を実施したことで同38.4%減と大きく減らし、6カ月連続で前年実績を下回った。
アジアトータルも前年同月比31.7%減と9カ月連続で減少した。また、主要市場の北米は、「CR-V」のHVなど米国での販売は好調だったが、オハイオ工場でEVの生産ラインの設営工事などの影響により、北米生産は同11.1%減と3カ月連続のマイナスとなった。
国内生産も伸び悩む。前年同月比20.6%減の4万4857台と、4カ月連続で前年実績を下回った。前年が新型「N-BOX」の投入に合わせて増産対応していたことの反動が表れた。一方、輸出は北米/アジア/欧州向けと全地域で伸長し、同29.4%増と2カ月ぶりに増加した。
日産自動車も振るわない。1月のグローバル生産は、前年同月比11.3%減の24万3437台と8カ月連続のマイナス。8社の順位ではホンダに次ぐ4位。このうち国内生産は、同4.5%減の5万2112台と11カ月連続のマイナス。北米の主力モデルである「エクストレイル/ローグ」やEV「アリア」の台数減が響いており、輸出も同27.1%減と低迷し、3カ月連続で前年実績を下回った。
海外生産はさらに落ち込み、前年同月比13.0%減の19万1325台と8カ月連続で前年実績を下回った。米国は「アルティマ」やローグなどの台数減により同12.2%減と9カ月連続のマイナス。一方、メキシコは新型「キックス」が増加したことで同8.0%増と2カ月ぶりに増加した。販売競争が厳しい中国は「シルフィ」の減少で同35.8%減と低迷が続いており、8カ月連続のマイナス。英国も「キャシュカイ」の減少により同9.9%減と8カ月連続で減少した。
8社の中で最も大きな伸びを示したのがダイハツだ。1月のグローバル生産は、前年同月比69.3%増の11万8509台と大幅に増え、2カ月連続のプラスだった。これは前年の国内生産が認証不正問題により0台だったため。ただ、2024年11月に継続生産車にも適用された新たな法規対応に間に合わない一部車種もあるため、国内生産は5万8563台と6カ月ぶりに前年実績を上回ったが、2023年1月比では11.2%減にとどまり、本格回復には至っていない。
海外生産も伸び悩んでいる。前年同月比14.4%減の5万9946台と、2カ月ぶりに減少した。インドネシアが同7.8%減と低迷した他、前年1月が過去最高だったマレーシアが同21.6%減と大幅に減少した。
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