600W出力でポケットサイズのワイヤレス給電システム、走行中給電にも対応EdgeTech+ 2024

ミラクシア エッジテクノロジーは、「EdgeTech+ 2024」において、開発中の小型ワイヤレス給電システムを披露した。600W出力のシステムで「業界最小、最軽量、ポケットサイズ」をうたう。また、受電ユニットを変更することで走行中給電にも対応する。

» 2024年11月25日 08時30分 公開
[朴尚洙MONOist]

 ミラクシア エッジテクノロジーは、「EdgeTech+ 2024」(2024年11月20〜22日、パシフィコ横浜)において、開発中の小型ワイヤレス給電システムを披露した。600W出力のシステムで、送電ユニットのサイズ(体積)が他社品の4分の1、受電ユニットが同2分の1となっており「業界最小、最軽量、ポケットサイズ」(同社の説明員)をうたう。また、受電ユニットを変更することで走行中給電にも対応する。

ミラクシア エッジテクノロジーの小型ワイヤレス給電システムのデモ。壁に設置した送電ユニットからワイヤレス給電を行い、走行中にもかかわらず小型ロボットの電気二重層キャパシターの充電ゲージが回復していることが分かる[クリックで再生]

 展示したワイヤレス給電システムは、600Wクラスながら送電ユニットと受電ユニットがそれぞれ手のひらサイズと小型軽量であることを特徴としている。外形寸法と重量は、送電ユニットが長さ148×幅61×高さ59mm、重量290g、受電ユニットが長さ120×幅82×高さ45mm、重量443g。競合他社との比較では、送電ユニットが体積で3分の1〜4分の1、重量で8分の1、受電ユニットが体積で2分の1〜3分の1、重量で3分の1〜4分の1となっている。

ミラクシア エッジテクノロジーのワイヤレス給電システムの送電ユニットと受電ユニット ミラクシア エッジテクノロジーのワイヤレス給電システムの送電ユニットと受電ユニット[クリックで拡大]
ワイヤレス給電システムの説明パネル走行中ワイヤレス給電の説明パネル ミラクシア エッジテクノロジーのワイヤレス給電システム(左)と走行中ワイヤレス給電(右)の説明パネル[クリックで拡大] 出所:ミラクシア エッジテクノロジー

 また、位置ずれがあってもワイヤレス給電を行える技術により、走行中給電が可能な受電ユニットも開発している。展示では、電力源として電気二重層キャパシターを搭載する小型ロボットの周回走行している間に、壁に設置した送電ユニットからワイヤレス給電を行うデモンストレーションを披露した。「今回の展示をきっかけに、製品化に向けた開発や販売のパートナーを募っていきたい」(同説明員)という。

 ミラクシア エッジテクノロジーは、2020年6月に、パナソニック セミコンダクターソリューションズと併せてヌヴォトン テクノロジーに売却されたパナソニック デバイスシステムテクノを前身としている。今回のEdgeTech+ 2024では、ウインボンド・エレクトロニクスとヌヴォトン テクノロジージャパンの展示ブース内に出展した。

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