SUBARUがコンセプトカーの部品製造にHP Jet Fusion 3Dプリンタを活用3Dプリンタニュース

日本HPは、SUBARUのコンセプトカーの部品製造に、「HP Jet Fusion 3Dプリンティングソリューション」が採用されたことを発表した。部品はSUBARUとDMM.comの3Dプリント事業部が開発、製造している。

» 2024年11月06日 09時00分 公開
[MONOist]

 日本HPは2024年10月22日、SUBARUのコンセプトカーの部品製造に、HP独自のMulti Jet Fusionテクノロジーを搭載した「HP Jet Fusion 3Dプリンティングソリューション」が採用されたことを発表した。部品はSUBARUとDMM.comの3Dプリント事業部「DMM.make 3Dプリント」が共同で開発、製造した。

 対象のコンセプトカーは、「SUBARU LEGACY OUTBACK BOOSTGEAR PACKAGE」。将来的に実装できるものを想定し、強度と量産性を両立する製造方法として、同ソリューションが採用された。

コンセプトカー「SUBARU LEGACY OUTBACK BOOSTGEAR PACKAGE」 コンセプトカー「SUBARU LEGACY OUTBACK BOOSTGEAR PACKAGE」[クリックで拡大] 出所:日本HP

 同ソリューションの採用により金型が必要なくなり、限られた時間の中で特性を生かした形状の部品を開発。材料には、「HP 3D High Reusability PA12(ナイロン12)」を採用した。今回の部品の耐熱性、耐候性の面で希望物性を満たし、強度も持ち合わせている。

 HP Jet Fusion 3Dプリンタは材料リサイクル率が最大80%と高く、3Dデータを送るだけで部品を造形できるため、製造した部品の在庫を抱える必要がない。

 今回、オーバーフェンダーに着脱できる、「磁石が組み込まれ工具やキッチンツールなどを付けられる部品」「スマートフォンを差し込むとスピーカーになりクルマの外で音楽が楽しめる部品」「型抜き方向などの制約がない3Dプリンティングの特性を生かした形状のハンガー」「クルマの鍵を一時的に入れておける鍵付きロッカー」の4種類の部品を製造した。

スマートフォンを差し込むとスピーカーになり、クルマの外で音楽が楽しめる部品 スマートフォンを差し込むとスピーカーになり、クルマの外で音楽が楽しめる部品[クリックで拡大] 出所:日本HP
サーフィンをするときなどにクルマの鍵を一時的に入れておける鍵付きロッカー サーフィンをするときなどにクルマの鍵を一時的に入れておける鍵付きロッカー[クリックで拡大] 出所:日本HP

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