SUSEソフトウエアソリューションズジャパンが同社のエッジソリューションについて説明。ニアエッジ、ファーエッジ、タイニーエッジという3つのセグメントから成る“エッジ”に向けて適切なプロダクトを展開していく方針を示した。
SUSEソフトウエアソリューションズジャパンは2024年10月1日、東京都内で会見を開き、同社のエッジソリューションについて説明した。基地局を中心とするニアエッジ(Near Edge)、工場などニアエッジよりも現場側で計算処理を行うファーエッジ(Far Edge)、センサーなどを中心とする小型のIoT(モノのインターネット)デバイスで構成されるタイニーエッジ(Tiny Edge)という3つのセグメントから成る“エッジ”に向けて適切なプロダクトを展開していく方針を示した。
ドイツに本社を置くSUSEは1992年に世界で初めてLinuxを商用化したベンダーとして知られる。世界34カ国に約2400人の従業員がおり、顧客数は1万7000社に上る。特に、SAPのERPに用いられるLinux OSのうち70%を同社のエンタープライズ向けLinuxディストリビューションである「SUSE Linux Enterprise(SLE)」が占めるという。
そんなSUSEが近年開発に注力しているのがエッジソリューションである。SUSEソフトウエアソリューションズジャパン Head of Solution Architect, Japanの志方公一氏は「日本におけるエッジコンピューティングのポテンシャルは大きい。IDCの調査によれば、2023年時点で94億米ドルの市場規模があり、2027年までの5年間で年平均13%成長して167億米ドルまで拡大すると予測されている。製造、小売、ヘルスケアを中心に、当社への引き合いも強くなっている」と語る。
拡大を続けるエッジコンピューティング市場だが、クラウドとデータセンターを除くコンピューティングの市場は全てエッジになり得るためその定義はあいまいと言えなくもない。
SUSE本社でGeneral Manager for Edge Computing Business Unitを務めるキース・バジル(Keith Basil)氏は「ここ数年でさまざまな顧客とエッジコンピューティングのインフラについて会話する中で、具体的なユースケースを基にエッジは3つのセグメントに分けられると考えている」と説明する。
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