住友重機械工業は「第50回 プラントメンテナンスショー」において、開発中の鉄鋼壁面走行ロボットを披露した。
住友重機械工業は「メンテナンス・レジリエンス TOKYO 2024」(2024年7月24〜26日、東京ビッグサイト)の構成展の1つである「第50回 プラントメンテナンスショー」において、開発中の鉄鋼壁面走行ロボットを披露した。
鉄鋼壁面走行ロボットは、これまで困難とされてきた大型構造物の加工から保守、解体などの各種作業の自動化を目的に開発されている。車輪は2つの回転軸で回動する磁石を内蔵しており、磁力の吸着によって鉄鋼の壁面が走行できる。
車体は壁面の形状に合わせて変形。さらに車輪内部の磁石の方向を調整することで吸着対象の面を変更し、壁から天井などへの移動も可能など、さまざまな局面形状に対応して段差や障害物を乗り越える高い走破性を持つ。
現状の磁気吸着力は86kgf、車体のみの重量は13kg、サイズは487×307×231mmとなっている。切断トーチを付ければ大型部材の切断加工に利用できる。フェーズドアレイUTを搭載して対象物の内部を検査したり、ワイヤブラシを付けて錆を落としてから板厚を計測したりすることもできるという。「磁気で吸着しているので、力をかける作業が可能だ」(住友重機械の説明員)。
今後はまず、住友重機械工業のグループ会社である住重アテックスが提供する検査サービスの一環として鉄鋼壁面走行ロボットを活用する。無線タイプや自律走行機能も開発するとしている。
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