最小限の処理能力で機械学習を行うエッジAIソリューションに向けて協業人工知能ニュース

伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は、マサチューセッツ工科大学発のスタートアップ企業Liquid AIとエッジAIソリューションの開発を目的とした協業を開始した。

» 2024年03月04日 14時00分 公開
[MONOist]

 伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は2024年2月21日、マサチューセッツ工科大学発のスタートアップ企業Liquid AIとエッジAI(人工知能)ソリューションの開発を目的とした協業を開始したと発表した。

 この取り組みでは、「Liquid Neural Network(LNN)」技術に基づいてLiquid AIが開発したAIを活用する。LNNは、少ない処理能力でも順応性の高いML(機械学習)を可能にする技術で、これによりエッジデバイスでの処理性能の向上を目指す。

 従来のMLモデルでは約10万個のニューロンを必要とする計算を、LNNでは19個のニューロン数で算出し、同等の結果が得られる。エッジデバイスや小型コンピュータでのAIシステムの実装が容易になり、電力消費量やCO2排出量の削減にも寄与する。

 伊藤忠テクノソリューションズは、Liquid AIの技術を活用し、カメラソリューションや自動運転、ドローン管理などのエッジAIソリューション開発に取り組む。

 今回の協業は、伊藤忠テクノソリューションズが2023年4月から開始した、海外スタートアップとのパートナーシップを構築するプログラム「NAPP」の一環となる。将来的には、LNNの利用を広げるための実証実験やデータ分析サービス、AIシステムの省力化に向けた技術検証にも取り組む予定だ。

⇒その他の「人工知能ニュース」の記事はこちら

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.