パナソニックと麻布大学は、帯電微粒子水「ナノイー」で抗原性が抑制された花粉では、アレルギー反応が抑えられることを細胞レベルで明らかにした。
パナソニックは2024年2月14日、帯電微粒子水「ナノイー」で抗原性が抑制された花粉では、アレルギー反応が抑えられることを細胞レベルで明らかにしたと発表した。麻布大学との共同研究による成果だ。
実証実験は、45リットル(l)の試験空間で実施された。ナノイー照射により抗原性を失わせた花粉を、花粉症症状の誘発免疫に関わる免疫細胞に接触させたところ、花粉に対する樹状細胞の過剰な反応が抑制され、炎症性物質の産生が約70%抑えられた。
また、花粉症発症の原因となる抗体生成を指示するT細胞の増殖活性も約40%抑制され、ナノイーがアレルギー症状を抑制することが示唆された。
ナノイーは、大きさ約5〜20nmの帯電微粒子水だ。水に高電圧をかけて、ミストが次々と分裂することで生成、放出する。パナソニックはこれまでに、日本の花粉症患者の約9割がアレルギーを示すスギ花粉を含む花粉13種に対して、ナノイーが抗原性抑制を示すことを実証している。免疫細胞での効果を実証したのは今回が初めてであり、ナノイー技術の花粉症対策における有効性が期待される。
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