OnRobotは「2023国際ロボット展」において、ロボットの自動化プラットフォーム「D:PLOY」によるさまざまなロボットアプリケーションのデモを披露した。本稿ではiREX2023での出展とともに、OnRobot CEOのエンリコ・クログ・アイベルセン氏へのインタビュー内容を紹介する。
スウェーデンのOnRobot(オンロボット)は「2023国際ロボット展」(2023年11月29日〜12月2日、東京ビッグサイト)において、ロボットの自動化プラットフォーム「D:PLOY」によるさまざまなロボットアプリケーションのデモを披露した。本稿ではiREX2023での出展とともに、OnRobot CEOのエンリコ・クログ・アイベルセン(Enrico Krog Iversen)氏へのインタビュー内容を紹介する。
OnRobotはロボットハンドのメーカーとして有名だが、iREX2023で提案したのが、自動化プラットフォームであるD:PLOYだ。D:PLOYにより、さまざまなロボットアプリケーションが簡単に構築できる点を訴えた。
D:PLOYはロボットを活用したアプリケーションを構築する際に、ティーチングに必要な手順の多くを自動化するソリューションだ。2023年1月から提供開始された。基本となる動作プログラムなどをD:PLOYの内部に用意しており、ワークのサイズやピッキングする位置などの情報を入力するだけで、D:PLOYが自動で最適なパスなどを生成し、プログラミングなしにロボットの動作を作り上げることができる。
使用するにはまずOnRobotのロボットハンドを使用し、さらに「OR:BASE」とするモジュールコンピューティングボックスをロボットコントローラーに接続する必要がある。このOR:BASEが、事前プログラミングされたさまざまなロボットの動作の選択やパスの最適化、各種ロボットの制御プログラムの変換機能、センサー情報の処理機能などを備えていることから、動作の簡単な設定が可能となる。既に国内外の主要なロボットメーカーのロボットには対応しており、OnRobotのハンドと組み合わせた作業を簡単に構築できる。また、各種センサー情報への対応とともに、今後はカメラからのビジョン情報についても対応を進めていくとしている。
D:PLOYにより、例えば、パレタイジングなら、ワークのサイズ、重さ、パレットのサイズとワークをいくつ載せるかを入力するだけで、アプリケーションの構築が終わる。アプリケーション構築にかかる時間は従来と比べて最大90%を短縮することができるという。「単純にハンドを提供するだけでなく、アプリケーションを構築するトータル時間を低減でき、ユーザーに直接的なメリットをもたらすことができる」(説明員)としている。
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