機能の拡張と絞り込みで協働ロボットを普及へ、ロボット展で新製品を世界初公開2023国際ロボット展(1/2 ページ)

協働ロボット大手のユニバーサルロボットは「2023国際ロボット展」において、世界初公開となる新製品をはじめ、さまざまなアプリケーションを披露する。日本支社 代表の山根剛氏らに出展のコンセプトや今後の展望などを聞いた。

» 2023年11月27日 07時00分 公開
[長沢正博MONOist]

 協働ロボット大手のUniversal Robots(ユニバーサルロボット)は「2023国際ロボット展」(2023年11月29日〜12月2日、東京ビッグサイト)において、世界初公開となる新製品をはじめ、さまざまなアプリケーションを披露する。ユニバーサルロボット 日本支社 代表の山根剛氏らに出展のコンセプトや今後の展望などを聞いた。

新製品含む9種のデモを用意、金属加工工程に焦点も

 2023国際ロボット展の会場では、世界初公開となる新製品を含む全9種の協働ロボットを用いた自動化のデモンストレーションを紹介する。

「われわれのコンセプトは常に、エンドユーザーから見て使いやすい、セルフスタートしやすいロボットだ。ユーザーインタフェースや、シームレスに統合できる『UR+』と合わせて、ユーザーが設備を立ち上げる際のコストと時間の削減を提案してきた。また、すぐに使えるパッケージソリューションも用意して、セルフスタートがなかなかできないユーザーに対しての提案も行っている」(山根氏)

 世界初公開の新製品に加えて、2022年に発表した可搬重量20kgの「UR20」専用に、カナダのROBOTIQが開発したパレタイジングのパッケージソリューションを日本初公開する。ロボットハンドやエアーコンプレッサー、センサーなどがそろっており、すぐに現場で使い始められるようになっている。

 金属加工に焦点を当て、マシンテンディング、溶接、レーザークリーニングのデモも行う。

 マシンテンディングでは可搬重量16kgの「UR16e」を用い、eシリーズ以降に標準搭載の力覚センサーを活用した倣い動作、位置補正による加工機へのワーク投入、取り出しを提案する。

 ロボットの制御プログラムは装置との相対的な位置関係を前提に組み立てられている。例えば、ロボットが搭載された台車を装置の前に運んできて作業させる場合、ロボットと装置の位置関係がプログラム上とずれているとうまく動作できなくなる。カメラを使って補正することもできるが、ユニバーサルロボットでは標準搭載の機能を駆使して位置補正を行っている。

 具体的には、特定の3点をロボットがタッチすることで、プログラム上の位置と実際の位置のずれを認識して動作を補正する。チャックへのワークの取り付けも、力覚センサーを用いて力を制御することで、ロボットに“探る”動作をさせ、チャックに取り付ける。

 溶接では可搬重量10kgの「UR10e」を使用し、iCOM技研が開発した溶接パッケージを展示する。ティーチングペンダントから溶接条件が設定できるようになっており、ユニバーサルロボット 日本支社 シニアマーケティングマネジャーの吉岡孝朗氏は「溶接工の方が普段、溶接電源で行っている設定をティーチングペンダントに移植してあり、慣れ親しんだ方法でロボットに教示することができる」と話す。山根氏も「使い方が限られたユーザーにとっては、用途に絞ったインタフェースにすれば迷わなくなる。機能を拡張するだけでなく、絞って使いやすくすることも大事だ」と述べる。

 サステナブルソリューションズが開発した、「UR10e」によるレーザークリーニングの自動化パッケージも展示する。

 慶応義塾大学発のベンチャー企業であるモーションリブとともに、「リアルハプティクス技術」を活用した感触のデータ化、リアルタイム伝送も紹介する。

 リアルハプティクス技術とは、人間がロボットを操作して対象物に接触した時の力や動きをデータ化して、リアルタイムに伝送して“感触”を再現する技術だ。会場では可搬重量3kgの「UR3e」と同5kgの「UR5e」を用いて実演する。

 その他、AI(人工知能)画像処理を用いた高速ワーク仕分けシステムやPLCを使わずに構築したワーク搬送、組み立てシステムを展示する。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.