Natureは、「自然との共生をドライブする」をミッションとして、2050年のカーボンニュートラル実現を可能にする電気のスマートな利用に向けたスマートホーム製品を展開しているスタートアップ企業である。これまでに、赤外線リモコン対応家電のブリッジデバイスであるスマートリモコン「Nature Remo」を累計60万台販売するなどの実績を積み重ねてきている。
同社 代表取締役の塩出晴海氏は「日本のスマートホーム市場の普及率は13%で、82%の米国、91%の中国、66%のノルウェーなどと比べてまだまだ低い。いわゆる“キャズム”の手前の段階にある。普及の壁になっていたのが、設定の方法がいろいろとあって面倒なことだったが、Matterによるシンプルセットアップがこの壁を打破するきっかけになると期待しており、NatureとしてもMatterに全力で取り組んでいる」と強調する。
Natureのもとに寄せられる顧客からの問い合わせの3割をセットアップ関連が占めており、そのうち4割がWi-Fi関連になるという。「MatterデバイスとMSSの組み合わせでスマートホームの接続に関する課題を解決できる」(塩出氏)。
会見と同日に発売したNature Remo nanoは、日本企業初のMatter製品であり、Matterと赤外線デバイスのブリッジデバイスとしても世界初になるという。また、現時点では対応していないものの、MMSによるシンプルセットアップも間もなく可能になる。
価格も税込みで3980円と入手しやすさを意識して設定した。塩出氏は「これまでNatureが実現してきた使い心地品質を担保したまま技術力によって手に取りやすい価格を実現した。各家電の赤外線リモコンを登録する時間は、リモコンをNature Remo nanoに向けて操作して5秒程度で終わる。Matter対応も含めた設定のしやすさも含めて、日本におけるスマートホーム市場の普及に貢献していきたい」と述べている。
会見終了後には、Matter対応のWi-Fi接続電源プラグ(TP-Link製、国内未発売)を用いた接続セットアップのデモンストレーションも行われた
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.