60GHz帯を使用した超小型で極低電力の車載向け電波式測距センサー組み込み開発ニュース

ソシオネクストは、60GHz帯を使用した車載向け電波式測距センサー「SC1260」シリーズを開発した。複数の送受信アンテナによる時分割多重化処理で、車室内の人の位置や存在、接近、離反を高精度に検知できる。

» 2023年06月13日 14時00分 公開
[MONOist]

 ソシオネクストは2023年5月29日、60GHz帯を使用した、車載向け電波式測距センサー「SC1260」シリーズを開発したと発表した。複数の送受信アンテナによる時分割多重化処理(TDM-MIMO)で、車室内の人の位置や存在、接近、離反を高精度に検知できる。

キャプション 「SC1260AR3」の外観 出所:ソシオネクスト

 同シリーズは、アンテナや無線回路、A-Dコンバーター、FIFOメモリ、SPIインタフェースを搭載。また、フレキシブルにデューティサイクルを変化させて消費電力を制御する高機能シーケンサー、高性能な測距と角度演算のレーダー信号処理回路を内蔵している。オールインワン型のため、高周波や信号処理に関する高度な専門技術を必要とせずに、3次元の位置情報や存在情報を取得できる。

 TDM-MIMO処理により、車室内で1列3人掛け時の人検知などの高精度なセンシングが可能だ。人の位置や接近などを検知するため、エンジン停止時の車載バッテリーへの負荷を抑制しながら、車室内の乗員や存在を検知するアプリケーションに利用できる。

 サンプルおよび評価キットの出荷は同年6月から、量産出荷は2024年1〜3月を予定している。

⇒その他の「組み込み開発ニュース」の記事はこちら

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.