ヴァイナスは2023年3月をめどに、流体解析用ポストプロセッサの最新版「FieldView 2022」をリリースする。自動パーティショニング機能の強化により、大規模データの並列可視化処理を効率化できる。
ヴァイナスは2023年2月15日、流体解析(CFD)用ポストプロセッサ「FieldView」について、同年3月をめどに最新版の「FieldView 2022」をリリースすると発表した。標準ライセンス(8並列)の年間ライセンス料が約200万円、永久ライセンス料が約380万円となっている(いずれも税別)。
Tecplotが開発したFieldViewは、流体解析業務を効率化する可視化ソフトウェアで、分かりやすいGUIによる可視化評価機能を多数搭載する。マルチソルバに対応し、並列処理機能、自動化機能、データの抽出および共有機能を有する。
最新版では、大規模データの並列可視化処理を効率化する自動パーティショニング機能を強化。また、描画性能と操作性を高めた。
並列可視化自動パーティショニング機能は、「FieldView 20」から搭載されているもので、単一領域としてCFDソルバから出力されたデータを自動分割できる。複数領域データでは並列処理の効率化が可能だ。最新版では、解析データ読み込み時の処理が完全に自動化したため、ユーザーは意識せずに並列処理による高速可視化のメリットを得られる。また、データリーダーが新たにANSYS-Fluent CFFに対応。サーフェスフローなどの境界面において、要素ベースで可視化できる。
描画性能は、ストリームラインやパーティクルパスの描画の半透明処理に対応。複雑な構成をした物体周りの流れ場を可視化して簡単に把握でき、プレゼンテーションでの可視化の幅も広がる。
データ読み込みメニューの操作性も向上した。解析データやリスタートファイルの読み込みメニューとパネル構成を刷新している。操作性と利便性が向上しただけでなく、同時に操作ミスも防げるため、可視化処理にかかるターンアラウンドタイムも短縮できる。
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