以上、導出した電気回路、機構回路、音回路をまとめると、図7のように全体表現できる。電気回路の出力が機構回路の入力に、機構回路の出力が音回路の入力になっている。
図7の状態では解くことが困難なので、電気回路と音回路を機構回路に縮約することにする。最初に、音回路を機構回路に縮約する。具体的には、音響回路の音響摩擦ZaLと音響マスMaLを、機構回路のマスと摩擦インピーダンスに等価な等価マスmL、等価インピーダンスrLに変換する。このためには、表1の変数と要素の関係式および機構→音の変換式を利用する。すなわち、
となる。さらに、電気系の電圧源を「オームの法則」により電流源に変換する。その際、コイルのインダクタンスの影響は抵抗に比べて小さいものとして無視する。
以上の結果を図8上図に示す。
次に、電気回路を機構回路に縮約する。音回路→機構回路と同様の考え方により、電気回路の等価摩擦インピーダンスrelと、力源F0は次式で表現される。
以上から、音回路、電気回路を機構回路に縮約した回路は図8下図となる。
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