アームが「Neoverse」のロードマップ刷新、NVIDIA「Grace」採用の「V2」を発表組み込み開発ニュース(1/2 ページ)

アームは、クラウドやサーバなど向けのプロセッサコア「Neoverse(ネオバース)」のロードマップに追加した新たなプロダクトについて説明した。

» 2022年09月20日 07時30分 公開
[朴尚洙MONOist]

 アームは2022年9月15日、オンラインで会見を開き、クラウドやサーバなど向けのプロセッサコア「Neoverse(ネオバース)」のロードマップに追加した新たなプロダクトについて説明した。ピーク性能を重視する「Vシリーズ」の次世代品としていたコード名「Demeter」の名称を正式に「Neoverse V2」に変更するとともに、Vシリーズとスケールアウト性能を重視する「Nシリーズ」、高効率の「Eシリーズ」の次世代プロダクトを2023年以降に投入する方針を表明した。また、これまでNVIDIAのデータセンター向けCPU製品「Grace」にNeoverseが採用されていたとしていたが、それがNeoverse V2であることも明らかになった。

「Neoverse」のラインアップ 「Neoverse」のラインアップ。Vシリーズ」「Nシリーズ」「Eシリーズ」から構成される[クリックで拡大] 出所:アーム

 Neoverse V2は、Armの最新アーキテクチャ「Armv9」を採用しており、命令セットのバージョンは「Armv9-A(v9.0)」となっている。前世代の「Neoverse V1」では、機械学習とDSPの性能を強化する拡張機能は第1世代の「SVE(Scalable Vector Extension)」だったが、Armv9から導入された「SVE2」に変更されている。Neoverse V1のSVEで256ビット幅×2レーンの構成だったところを、Neoverse V2のSVE2は128ビット幅×4レーンとした。この他、プライベートL2キャッシュのメモリ容量もNeoverse V1比で2倍の2MBに増やしている。

「Neoverse V2」の特徴 「Neoverse V2」の特徴。最新アーキテクチャである「Armv9」に対応した[クリックで拡大] 出所:アーム

 システムIPはNeoverse V1と同じく「Arm Neoverse CMN-700」を採用した。CMN-700は、前世代の「Arm Neoverse CMN-600」と比べて、システムレベルキャッシュ(SLC)が4倍の512MBとなり、帯域幅も4TB/sに拡張した。メモリはDDR5/LPDDR5をサポートし、CXL(「Compute Express Link) 2.0ベースのメモリ拡張にも対応する。また、Armv9ベースとなったNeoverse V2における新機能としてセキュリティ機能が強化されている。

「Neoverse V2」のシステムIP性能 「Neoverse V2」のシステムIP性能。「Neoverse V1」と同様に「CMN-700」を採用した[クリックで拡大] 出所:アーム

 Neoverse V2を採用するNVIDIAの「Grace」は2023年上期の発売予定だが、2023年内投入予定のx86アーキテクチャを搭載する製品と比べて、スレッド当たり、ソケット(1パッケージのSoC)当たりとも整数演算性能で大きく上回ることが想定されている。

NVIDIA「Grace」の性能 NVIDIA「Grace」の性能。「Traditional」と表記のあるx86アーキテクチャ搭載品を大きく上回っている。なお、「AWS Graviton 3」は「Neoverse V1」を、「Ampere Altra」は「Neoverse N1」を採用している。「Alibaba Yitian 710」は「Neoverse」の採用のみ発表されているが、性能的には「Neoverse N2」を採用しているとみられる[クリックで拡大] 出所:アーム
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