スバル「クロストレック」が全面改良、動的質感にさらなる磨き車両デザイン(1/2 ページ)

SUBARU(スバル)は2022年9月15日、全面改良する「クロストレック(CROSSTREK)」を世界初公開した。2023年以降に日本市場に導入し、順次各国に展開する。日本での受注は2022年秋以降を予定している。

» 2022年09月16日 06時00分 公開
[齊藤由希MONOist]

 SUBARU(スバル)は2022年9月15日、全面改良する「クロストレック(CROSSTREK)」を世界初公開した。2023年以降に日本市場に導入し、順次各国に展開する。日本での受注は2022年秋以降を予定している。

 これまで市場によって車名をクロストレックと「XV」で使い分けてきたが、全面改良を機にクロストレックにグローバルで統一する。日本仕様としては、運転支援システムに広角単眼カメラを加えた新世代「アイサイト」を初採用する。クロストレックは初代モデルが2012年にデビューした。2代目は2017年発表で、今回は5年ぶりのフルモデルチェンジとなる。

新型クロストレックを世界初公開した[クリックで拡大] 出所:スバル

 今回披露した日本仕様のプロトタイプでは、パワートレインは排気量2.0l(リットル)の直噴ガソリンエンジンにモーターを組み合わせた「e-BOXER」を採用する。エンジンやCVTに振動や騒音を低減する改良を施した。日本以外に展開する仕様に設定するパワートレインについては現時点では明らかにしなかった。

 車両サイズは全長4480mm(−5mm)×全幅1800mm(±0mm)×全高1580mm(+30mm)、ホイールベースは2670mm(±0mm)、車両重量は1540〜1620kg(+10〜70kg)だ(※)。従来モデルと同等のゆとりある室内空間を実現した。さまざまな体格のドライバーが最適なドライビングポジションをとることができるとしている。荷室開口部や荷室容量も従来モデルと同等に確保した。

(※)カッコ内は全て先代モデル比

パワートレインはe-BOXER(左)。他のスバル車で採用している11.6型のセンターインフォメーションディスプレイを採用(中央)。低速時にステレオカメラよりも広角で二輪車と歩行者を認識できる単眼カメラも追加した(右)[クリックで拡大] 出所:スバル

 外観は厚みを感じさせる高いフード位置によってたくましさを表現している。シャープさを感じさせるフロントグリルバーやLEDヘッドランプにより、フロントマスクを軽快かつ精悍なイメージを持たせた。サイドビューはクラッディングエリアを拡大し、高い走破性を示すとともにダイナミックなラインや造形を盛り込んだ。リアビューは、キャビンを絞り込むことでフェンダーの張り出しを強調し、安定感を表現した。「オフショアブルー・メタリック」「オアシスブルー」といった新色の他、全9色のボディーカラーを設定している。

新色2種類を設定した[クリックで拡大] 出所:スバル
シートに採用した構造[クリックで拡大] 出所:スバル

 インテリアでは、他のスバル車で採用している11.6型のセンターインフォメーションディスプレイを採用するとともに、スマートフォンとの連携機能を大幅に強化した。普段使っているスマートフォンと同じ感覚でシームレスに扱えるインフォテインメントシステムを実現したとしている。

 大学との共同研究による医学的知見を基に、仙骨を押さえて骨盤を支えるシート構造を採用した。車体の揺れが頭部に伝わりにくくなるため、ロールや路面のうねりがあっても快適な乗り心地になるという。シートと車体の固定構造は、ブラケットを介する方法からシートレールを車体に直接固定する構造に変更した。取り付け部の剛性と振動収束性の向上が図れ、シートそのものが揺れにくくなる。

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