振動をその現象面から分類したのが表1である。ここで表記した項目ごとに、適切なモデリング方法、解法が存在する。簡単な系であれば、理論解を導出することもできるが、一般的には自由振動、自励振動は固有値問題に、強制振動、過渡応答は時刻歴応答問題に落とし込む。
表2に、振動の製品別分類例を示す。このように、振動はほとんどの製品で発生する現象といえる。大型の製品では振動が致命的な問題となることがある。一方、自動車などにおいては、振動自体が致命的な欠陥となることはないが、“乗り心地”といった製品の付加価値に結び付く場合もある。このようなケースでは、音振動を感じる人のモデリングも必要となる(これに関しては別途紹介する)。
また、流体(空気、水)が原因となって発生する振動も現場では問題となる。これは「流体関連振動」と呼ばれ、表3に示すように分類される。図1の入力部分が流体に起因するということで、入力部分のモデリング以外は表1と同様の手順でモデリング可能である。
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