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» 2022年04月07日 10時00分 公開

3Dスキャンサービス「PFN 3D Scanner」のβテストをメカ設計者目線で試してみた徹底検証(2/3 ページ)

[小原照記/いわてデジタルエンジニア育成センター,MONOist]

納品データを「Fusion 360」で開いてみた……肝心の精度はどうか!?

 無事に納品されたスキャンデータですが、冒頭でお伝えした通り、Fusion 360で開いてみたいと思います。試しにOBJ形式のデータを開いてみました。おや、単位が「m」になっているようですね。普段の使用環境だと「mm」で作業していますので、単位設定を「m」に変更して読み込む必要がありました。メカ設計の世界では「mm」で作業することが多いので少し違和感がありますが、無事に開くことができました。

 では、精度を確認したいので「ネジ(太さ6mm)」のデータを見てみましょう(画像4)。

(左)ネジの実物の写真/(右)3Dスキャンデータを「Fusion 360」に読み込んできた様子 画像4 (左)ネジの“実物”の写真/(右)3Dスキャンデータを「Fusion 360」に読み込んできた様子[クリックで拡大]

 う〜ん。残念ながら、ネジの溝が正確に3Dデータ化されていませんね。これでは、「精密な機械部品を正確に3Dデータ化したい!」といった用途で活用するのは難しそうですね。

 他にスキャンしてもらったデータは、画像5の通りです。この画像からは分かりにくいかもしれませんが、透明な物体の中にオブジェクトが埋め込まれているような物品(ハイエンド3Dプリンタで造形したもの)はあまり向かないようですね。また、奥深い穴の中まではさすがに正確にデータ化できませんが、穴としてではなく、きちんと埋められて面として閉じられた状態になっていました。

3Dスキャンしてもらったデータ(OBJ形式)を「Fusion 360」で読み込んだ様子 画像5 3Dスキャンしてもらったデータ(OBJ形式)を「Fusion 360」で読み込んだ様子[クリックで拡大]

 お気付きかもしれませんが、今回はPFN 3D Scannerの実力を知りたかったこともあり、少し意地悪(!?)な物品を数点、スキャン対象物に選んでいます。

 ここまで厳しい感想を述べてきましたが、写真クオリティーの色の再現性はなかなかのものでした。Fusion 360では色情報を読み込めませんでしたが、Windows OSに標準で付属する「3Dビューアー」で開いてみると、色の付いた3Dモデルを確認することができます(画像6)。金属の質感などもリアルに再現されており、これには感動しました。色があることによって、部品同士の境目がよく分かるのでリバースエンジニアリングする際などにうまく生かせそうな気がします。

Windowsアプリ「3Dビューアー」で色付きのデータを確認している様子 画像6 Windowsアプリ「3Dビューアー」で色付きのデータを確認している様子[クリックで拡大]

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