オムロンは2021年10月26日、ロボット事業の強化に向け台湾の協働ロボットメーカーであるTechman Robot(以下、テックマン)に出資することを発表した。出資額はテックマンの全株式の約10%で、これによりオムロンの制御機器と一元的な制御が可能な新たな協働ロボットの共同開発を進め、2023年に発売する計画だ。
オムロンは2021年10月26日、ロボット事業の強化に向け台湾の協働ロボットメーカーであるTechman Robot(以下、テックマン)に出資することを発表した。出資額はテックマンの全株式の約10%で、これによりオムロンの制御機器と一元的な制御が可能な新たな協働ロボットの共同開発を進め、2023年に発売する計画だ。
オムロンでは2018年5月にテックマンとの提携を発表。従来は一部モバイルロボットの組み合わせやアプリケーションについては共同開発もあったものの、基本的にはテックマンの協働ロボット「TMシリーズ」をそのまま仕入れ、オムロンとのダブルブランドで展開するという形の協力関係だった。
ただ、コロナ禍の影響や労働人口の世界的な不足から、工場でも人作業の自動化や置き換え、リモート化などのニーズが急速に高まっており、安全柵を必要としない協働ロボット市場への期待も高まっている。そこで今回オムロンでは、出資を伴う協業に踏み込み、オムロンの各種ファクトリーオートメーション機器と、同社の協調ロボットをすり合わせた、革新的なロボットソリューションを共同開発することを決めた。
オムロン 執行役員常務 インダストリアルオートメーションビジネスカンパニー社長の辻永順太氏は「協働ロボットの課題は、安全性を確保するために動作スピードなどの生産性が制限されているというところだ。一方で安全柵が不要でより簡単に設定でき使えるところが増やせる利点がある。オムロンのオートメーション機器との連携でこれらの安全性と生産性を両立させることができる」と語っている。
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