キナクシスのSCMソリューションをアドバンテストが採用製造IT導入事例

キナクシス・ジャパンは2021年7月28日、サプライチェーンマネジメントの見える化などを支援するクラウド型ソリューション「RapidResponse」をアドバンテストが採用したと発表した。

» 2021年08月04日 14時00分 公開
[池谷翼MONOist]

 キナクシス・ジャパンは2021年7月28日、サプライチェーンマネジメント(SCM)の見える化などを支援するクラウド型ソリューション「RapidResponse」をアドバンテストが採用したと発表した。市場の需要変動に即座に対応して、生産管理と在庫の最適化を実現する仕組みづくりを進める。

 現在、中国市場を中心とする電気自動車(EV)の普及加速や、5G通信などIoT(モノのインターネット)インフラ環境への投資機運の高まり、そして、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を受けて普及が進んだテレワークなどの影響を受けて、半導体需要が世界中で高まっている。

 こうした状況下で、半導体検査装置の製造を手掛けるアドバンテストは、市場の需要変動をリアルタイムに把握する仕組みづくりを必要としていた。同社は生産計画の調整と意思決定を迅速に行うことで、ビジネス機会を最大化して、製品供給に断絶を起こさない体制づくりのさらなる強化を求めていた。

 既にRapidResponseはアドバンテストの海外現地法人で導入、運用を開始しており、生産管理と在庫の最適化による適切な製品供給をグローバルに実現してきた実績がある。これに加えて、在庫コストの削減や納期回答の精度向上による競合優位性の確保などを実現できる点、災害下などの非常事態においても需給への影響を迅速に把握して、最適な意思決定が実現できる点を評価して、国内への導入を決めたという。

 今回のRapidResponse導入に際しては、管理対象となる製品機種と地域を日本に絞り込むことで、約16週間で仕組みづくりを完了したという。アドバンテストは今後、運用状況の検証を進めながら対象範囲を順次拡大する計画だ。

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